マッチングアプリに興味があるけど、
まともな人なんていないんじゃないかなぁ…
どうしてそう思うの?
だって、ネット上で見ず知らずの人と会うなんて
こわいし、まともな人なんていないんじゃないかって
その危機管理や疑問を持つことはいいことだね。
でも、こわがりすぎて幸せになるチャンスを逃すことももったいないよね
そうなんです!
だからどうしようか迷っていて…
じゃあいつもみたいに、
ただの感情論ではなく本当にまともな人はいないのか、エビデンスを元に考えてみようか。
そして、心理学的に良い人と出会えるための作戦を教えよう!
お願いします!
マッチングアプリはまともな人がいない?データで見る真実
結論から言うと、マッチングアプリにまともな人はちゃんといる
私にはそうは思えないんですよねぇ…
そう言うと思ったよ。
じゃあ私の意見だけはなく、2019年RochatらのTinderについて調べた研究を見てみよう。
この論文はマッチングアプリで問題のある使い方をしてしまう人はどんな人か?を調べてくれたものだ。
この論文ではアプリを使う人を4つのパターンに分類している。
下にその分類を引用するが、後からわかりやすく解説するから安心してくれ。
- 一番多いのが制御されているタイプ(30.46%)。問題あるTinder使用が少なく、衝動性が低く愛着も安定。
- 一番少ないのが欲求が低い制御されたタイプ(16.82%)。問題あるTinder使用は少ないがマッチも少ない。自尊心が低く、不安定な愛着傾向がある
- 出会う動機が強く制御できていないタイプ(25.11%)。マッチ数は多いが、最も問題ある使用が多い。愛着が不安であり、自制心が低く、切迫性のある刺激を求めている。
- 回避型で制御されていない回避タイプ(27.61%)。問題ある使用が多い。回避的愛着レベルが高く、自尊心が低い。気分の落ち込みは最も高い。オンラインの方が自分を表現しやすく、出会うのに安全だと考えている。1)
一番多いのが制御されているタイプなんですね!
そうだね。実はしっかりしていて落ち着いている人は多いんだ。
ただ、制御されていないタイプのようにマッチングアプリにはヘンなハマり方をしやすい人がいたり、衝動的な人もいる。
だがそれは現実だって同じだろう?
ゲームだって日常生活に支障が出る人もいるが、ゲームが悪いわけじゃない。
アプリだって同じだ、別にTinderが悪いわけじゃない
そりゃそうですが…
私はヘンにハマってるような人はちょっと…
「マッチングアプリで自分の理想の相手、まともな人にだけに出会いたい!」
というのは希望や理想として正しいものだよ。
そして、リアルにだって理想じゃない人は一定割合いるんだ。
まともな人はマッチングアプリをするし、そうじゃない人もする。それだけだ
それでも!
私なら「制御されているタイプ」で、
しかも気遣いができる人とお付き合いしたいです!
条件をつければつけるほど、難易度は上がるぞ。
…だがその方法がないわけでもない
早く言え!ほら!
ほらじゃねえよ。
じゃあ、一定数は衝動的であったり問題あるアプリ使用をしやすい人もいると受け入れた上で、まずは恋愛がうまくいく相手を見分けるコツについて解説しよう。
お願いします!
まとめ
まともな人は多い!でも自分が望む人ばかりじゃないぞ!
マッチングアプリで注意すべき相手の特徴と回避方法
じゃあまず、君たちの言う「まともな人」は何かを深掘りしてみよう。
以前、パートナーとの関係満足度には神経症傾向の低さ、協調性・誠実性・外向性の高さが影響するという話をしたのを覚えているかな?
結婚のリアルの過去記事で解説していましたね。
たしか、BIG FIVE性格特性※で恋愛関係がうまくいく人を分析したんですよね
※BIG FIVE性格特性の詳細については結婚のリアル記事内を参照してください
そうだ。
かんたんに言えばメンタルが安定していて、コミュ力があってマジメな性格のヤツはパートナーにすると満足度が高い。
多くの場合、みんなの言うまともな人というのはこのタイプだ。
その逆の自制心のないタイプは人間関係を壊しやすいんですよね。
たしか…衝動的で輪を乱しやすく、コツコツ頑張れない人ですね。
こういう人に会うことは私も避けたいです
バッチリだな、学者になれるぞ。
先ほどのマッチングアプリを使う人の4つの分類と見比べてみると、やはり制御されているタイプと付き合うと満足度が高そうだ。
逆に、問題ある使用をする2タイプは誠実性の低さや神経症傾向の高さが行動からうかがえる。よって恋愛やデートもうまく行きにくいかもしれない
では、私が「制御されているタイプと付き合いたい」って言ったのは
なかなかスジがいいですね?
そうだね。
だから、あまりマッチングアプリにどっぷりつかっている人よりは、
ある程度アプリをコントロールして使っている人の方が良いかもしれないね。
具体的には、仕事や趣味にも打ち込めているか、イライラしていないか、やたらとアプリにログインしていないかなどが参考になるだろう
まとめ
仕事や趣味、メッセージの落ち着きやログイン時間をチェックしよう!
マッチングアプリで良い出会いを実現するために必要な心得
ただ、ステキなパートナーの条件には性格が良いだけではなく、
振る舞いや外見といった条件も、もちろんあるよね?
その通りです!!
でも、私は普通の人であればいいんですよ!
あんたの言うその普通っていうのが難しいんだよ。
考えてみてほしいんだけど、普通の外見で、普通に出世していて、普通にワークライフバランスが取れていて、普通にマネーリテラシーがあり、普通に友達思いで社交性があり、普通に料理ができる。英語は普通に話せて、普通にウインタースポーツができて、車の整備が普通にできて、普通な家族との距離感があり、普通に一途で私の事が好き。
この人は普通の人か?
うっ…違います…
友達にもそんな人いません…
普通の条件でもじゃんじゃんつけると普通じゃなくなるんだ。
このことを肝に銘じておいてくれ。
そして、人間は基本的に自分と同じ程度の人としかカップルにはなれない。
このことについて2003年Simãoら論文では以下のように述べられている
- 人は自分と同じくらいのレベルの相手と付き合う可能性が高い。これをマッチング仮説という
- 人気ある人は人気ある人とカップルになり、結婚市場から早々に退場してしまう。よって残された人たちは自分と同じ程度の人とカップルになるしかない
- 出会いの頻度が高ければ高いほど、同じくらいの人と結婚する確率が高くなる2)
3ってマッチングアプリそのものじゃないっすか…。
つまり、みんな魅力的な人と付き合いたいのだけれど、
モテる人はすぐに「いちぬけた」しちゃうわけですね
補足
このことをもう少し解説すると、みんなできるだけ魅力的な人と付き合いたいと思っています。
そして個々好みの差はあれど、みんなの人気はたいてい一致します。
だから一番モテる人はたいてい一番モテる人を選び、カップルとなって恋愛レースから抜けます。
では残されたグループ中で一番モテるのは?今まで2番目にモテていた人です。
今度は残された人たちの中で一番魅力的な2番目同士がカップルになりレースから抜けます。
このように上から順番に抜けていき、自分と釣り合う相手のところで恋愛レースから退場することになります。
これが自分と同じくらいの魅力レベルの人と付き合いやすい理由になります。
そうだね。たくさんの人と出会うマッチングアプリは極めてこの状況になりやすい。
つまり、あなたが普通の条件をガンガンつけると相手のランクが上がる。
そして、あなたも同じくらいランクを上げないとそのレベルの相手とはマッチしなくなる。
ソシャゲの対人戦と一緒だな
私は十分に普通ですよ!!
本当に普通?
収入も、スタイルも、コミュ力も、ファッションも、家事能力も?
それから人脈の広さとか、腹黒さとか、部屋の汚さとか…
あーあーあー!聞こえない!!
ともかくそういうことだ。
自分のランクを上げる事で、相手によりたくさんの普通を求める事ができる。
自分のランクを上げないと「ママに頼らなくても朝起きられる」レベルの普通しか相手に要求できなくなるんだ。
大丈夫、そのランクを上げる方法を心理学的に解説しよう。
正論で投げっぱなしにはしない
安心しました
まとめ
まともな相手と出会いやすくするにはランク上げから!
心理学的に正しい!良い出会いを引き寄せる自分磨きの方法
自分の魅力を高めることにもコツがある。
たとえば、科学的にモテるボディバランスがあることがわかっている。
この体型に近づけることは自分のランクを上げることになるな
もう少し手っ取り早いのはないんですか?
私はチョロくモテたいです!
あんたはそういうところだぞ。
…まあ、ないこともない。
たとえば、人間の容姿は情報(性格)によって歪むなんて過去記事を以前書いたが、これをうまく使えば手っ取り早くイケメン美人に見せかけられる
性格良いと外見もトクをするんですね!
それから、コールドリーディングはテクニックとしてやはり強力だな。
自分のことをわかっていると相手に感じてもらえると、一気に仲良くなれる。
当たり前のことだが、人の気持ちを推測できない人がモテるわけがない。
外見と恋愛コミュ力は過去記事でなんとかなりそうな気がしてきました!
マッチングアプリならではの戦略はありますか?
マッチングアプリでうまくいくパターンの記事は一通り見ておくといいんじゃないかな。
特に、マッチングアプリは早期決着の記事は見ておいて損はない。
マッチングアプリでの出会いはリアルとはスピード感が全く違う、ルールが違うと思った方がいいくらいだ
読破します!
まとめ
自分磨きは心理学の総力戦!
まとめ:マッチングアプリにまともな人はいる!
まとめになるが、マッチングアプリにもまともな人はいる。
結婚までいく人もいるし、正しく使えば金銭・時間的コストも軽い便利なツールだ。
うまくいかなくても周囲の人間関係に気を使うことも少ないし、いい時代になったと思う
そうですよね!
でもオンラインで会った相手を信用していいのかちょっと心配ですが…
たしかに、業者がいるなんて噂は聞いたことがある。
その時にも、「相手は今の自分のランクと同じくらいか?」という視点は役に立つぞ。
あまりにも自分より高ランクの人からグイグイアプローチされるなら、何かがおかしいと落ち着いて考えてみるといいだろう。
人間どうしても自分を過大評価しがちだが、いいねの分布などから客観的な自分のランクを推し量ることが大切だ
だいたいどの層からいいねをもらえているのか、
自分の市場価値としての相場を掴めってことですね。
たとえば年齢とか、年収とか…
ドライな言い方だがそういうことだ。
男性ならどの層までいいねを返してもらえるのか、記録しておいて成功率をチェックするのも一つだ。
たとえば、「10歳離れると難しいが、同年代付近なら十分勝負できる」とわかれば、
自分の勝負すべきフィールドがどこかわかるだろう?
それを理解せずに撃沈している人、たまにいますもんね
時間とお金を無駄にしつつ、かつプライドまでへし折られるよりは、
現実的に力を発揮できるフィールドで戦った方がいいよね。
そこならまともな人に手が届く可能性が高いし、いい経験も積める。
ヘンな人とデートしても、ヘンな人への対処がうまくなるだけだ
自分のランクを高く評価してもらえる相手の多いフィールドで、
数を打ってレベルを上げていくんですね!
そういうことだ。実戦に勝る成長なし!
いくら私の恋愛心理学を読んでも、エビデンスを元にした対策を行ったとしても、
実行に移さなければ成果はゼロだ。これだけは間違いない
よーし、恋愛心理学の知識でレベルアップしつつ、
今日もマッチングのフィールドに繰り出してきます!
その意気だよ!がんばって!
まとめ
自分の勝ち目のあるフィールドで、まともな人を探そう!
引用・参考文献
1)Rochat, Lucien, et al. “The psychology of “swiping”: A cluster analysis of the mobile dating app Tinder.” Journal of Behavioral Addictions 8.4 (2019): 804-813.
2)Simão, Jorge, and Peter M. Todd. “Emergent patterns of mate choice in human populations.” Artificial Life 9.4 (2003): 403-417.