こうして詰む!文句ばかり言う人の末路がかなりキツイ理由を心理学的解説

文句を言う男性 お悩み相談と自己改善の心理学

あ~、頭にくる!!
あの人文句ばっかりで何もしないんです!

あ~、いるよねそう言う人…。
評論家って揶揄されるタイプだね

そうなんです!
文句ばっかり言うくせに、自分が何をするわけでもない

そういう人がいるとイライラして疲れるよね。
それなら、彼らがどんな特徴を持っているか心理学的に解説しよう。
何度も言っているけど、理解することで論理性が働くから気持ちも整理できる

本当に気持ちが整理できるんですか?

何もしない評論家タイプに正論かますけど準備はいい?

(マジでぶった斬るやつだ…!)

ちゃんと改善策も出すから安心してね

愚痴や悪口ばかり言う人は自主性と能力がない

身も蓋もないが、目次通りだ。
愚痴や悪口ばかり言う人は、目の前の問題に対して何もできないことが多い

どうしてそう言えるんですか?

たとえば、ジャイアンがのび太にリサイタル参加を断られたらどうすると思う?
ジャイアンがのび太の悪口を周囲に言うだろうか?
むしろ「のび太のくせに生意気だ」って直接働きかけて強制参加させるよね

確かに直接かますでしょうね

じゃあスネ夫は?
裏でジャイアンの不平不満を言ってない?

言ってますね!

ジャイアンは力があって強い、スネ夫に力はなくて従うしかない…
つまり…?

そう、本当に力がある人は自分に起きた問題に対して行動を起こせるんだ。
実際に行動が伴うから、現実が自分が望ましい方向に変わっていく。
現実が良い方向に変われば、自信がつくからこのサイクルが促される。
ジャイアンは主体性と力があるから、いつも不平不満なくリサイタルを開くことができるんだ

まとめ
ジャイアンは力があるので問題に直接働きかけることができる

さらに自己効力感もない

つまり…権力がない人は愚痴を言うってことですか?

…ちょっと違う。
大切なのは不平不満がある状況に対して解決できると思っているかどうかなんだ

自分でどうにかできるって気持ちが大事ってことですか?

そうだね。
だからジャイアンは映画版の強大な敵に対しても勇敢だ。
これは「未知の問題にもオレなら対処できる!世界と仲間のピンチを救うのはこのオレだ!」と考えているからだ。
それに対してスネ夫は「ママ〜」って泣いているだけだろ?

このやればできるという感覚を心理学では自己効力感(self efficacy)と言う。
自己効力感が高いと難しいことや困難にも自信を持って向かっていけるしパフォーマンスにも好影響を与えるんだ

1995年Pajaresらの自己効力感と数学問題解決能力について調べた研究では、パフォーマンスには能力だけでなく自己効力感が影響を与えたと述べられています。さらに自己効力感は不安に直接的で大きな影響を与えたという報告がされています。1)

自分ならできるぜ!と思っていれば愚痴ではなく、問題を解決するための主体的な行動ができるわけですね!

そうだね。
ただし、さすがのジャイアンもカーチャンに対しては愚痴や文句が出る
つまりカーチャンには対処しようがないと思っているわけだ。小学生だしな。
ジャイアンを自己効力感を無効化するカーチャンは、Tier Sの作中最強キャラに位置付けしておこう

まとめ
ジャイアンは自己効力感が高いので愚痴を言わない(カーチャン除く)

いちおう文句を言うことにも共感してもらえるメリットはある

では不平不満は言わない方が良いですか?

どうしようもない状況で不満を口に出すことは悪いことばかりではない
相手に共感してもらえて結束が強まるというメリットもあるからな。
相手も同じ不平不満を持っているなら、なおさら仲良くなれるだろう

※2024年Mauchandらの研究によると、痛みへの不平を表現豊かで感情的に訴える声に対して、脳の共感に関する感情・認知的ネットワークが活動を示したとあります。2)

私も部活で理不尽なことにも愚痴ったり励ましながら頑張った経験があります!
その友達とは今でも仲が良いです

不満を言い合うことで、人間に耐える力と結束力を与えてくれるんだ。

要は使いどころで、愚痴も踏ん張るために言うのはいい。
でも辛いこと全てに愚痴を言うようになってしまうと、人生の後半で詰んでしまうことにもなりかねないんだ。
その問題について、次の項で詳しく解説しよう

まとめ
愚痴は耐える力を与えてくれるけど、使いすぎると人生の後半で詰むぞ!

文句や不満を言いすぎるとネガティブなぼっちになる

文句を言うっていうのはつらいことに対する痛み止めみたいなものなんですね

いい例えだね。
不満を言って楽になっても、つらいことがなくなるわけではないんだ。
でも、気持ちが楽になったり、立ち向かう力をくれたりする。

ただし、文句を言っても問題は解決しないし、なによりそんなネガティブなことばかり言っているとどんどん人が離れていく
これが最大のデメリットで、人生後半で孤独になり詰んでしまう

あるあるですね。
不平不満を聞かされるのもイライラしちゃって、そんな人とは距離を取りたくなることがあります

だから、愚痴と行動のバランスには気を配った方がいい。
これは自分には何もできない問題か?」と問うてみれば、ほとんどの場合自分にまだできることは残っている。
解決できるのは問題の一部だけかもしれないし、解決に時間がかかるかもしれない。
だが、少しでも状況をマシにするという主体性がある限り前向きな視点を保ちやすい

文句を言うだけで行動しないと、事態は改善しない上に人が離れていくし、ネガティブになっていくんですね。
…文句のデメリットでかすぎませんか?

めっちゃデカい。
だから20代から不満を言うだけで終わってしまうと、自己効力感も解決能力も20代のまま年を取ってしまう恐れがある。
だから文句はほどほどにな。

愚痴を言うにしてもちょっと茶化した感じで笑い飛ばすことができれば、立ち向かう力も出るし相手も気分が良くなって最高だろう。
たとえば「たくさん仕事があって嬉しいね。こんなに国民の義務を果たせて光栄だ」とか

すっげえ皮肉じゃないですか

じゃあこっちの方がいいかな。
「こんなに仕事があって、私ばかり仕事させられて。あの人たちはどれだけ大変かわかってないんですよ。労働者のことなんてどうでも良いと思ってるんです。自分たちだけ良い車に乗って、他の人のことなんてものみたいに思っているんですよ。最悪です。最低なんですよ。そもそも前だって…」

あーあー!!
私が悪かったです!皮肉で笑い飛ばす方がいいです!
お願いだから黙ってください!

まとめ
文句や不満ばかりを言っているとネガティブなぼっちになるぞ!

文句ばかり言う人の行きつく先は、中身が子供の中高年

愚痴を使いまくる&問題対処から逃げるという負のループが形成されると、中身は子供で見た目が中高年自分では何も解決できないという逆コナンが完成する。
ここまでくると完全体だ。おめでとう!

なにがおめでとうだ

完全体になってしまうと、問題に対して他責することで乗り切るという人生の必勝法を掴んでしまっている。
いまさら能力や主体性をつけようと思っても他者を責めるなどの慣れたやり方に逃げてしまうし、そもそも問題対処への基礎体力がないからな

子供部屋おじさんみたいな感じですかね?

一部正解だが少し語弊があるな。
子供部屋おじさんの本当の問題は、実家暮らしではなく生活力がないことだ
1人で家事や公的な手続き、家計のやりくりを滞りなく行えるのであれば実家に住んでいようが別に問題ない。
文句ばかり言う人も文句自体が問題ではなく、自分では何もできないという点が問題なんだ

自分では何もできないって事は…モテないってことですか?

…言いにくいがそれはそうだね
たとえば車のエンジンがかからない時に
「なんで壊れるんだよ!このメーカーほんと使えないな。あー腹立つ」
と言う人と、
「ああ、これならジャンプすれば大丈夫。ロードサービス呼ぶ前にその辺の車に助けてもらえるかもな」
と落ち着いて解決策を出してしてくれる人。どっちがモテる?

ああ…これは後者ですね…

この対処力や頭の良さをストリートスマートという。
ストリートスマートの過去記事では、知識をつけて現実世界で遊ぶことを行ったり来たりすることでこの力を伸ばす事を推奨している。
自分で解決策を探せる人は視野が広く、実に機転が利くんだ。
どうせならこの正のループに入ることをおすすめするぞ

まとめ
完全体になってしまうとかなりキツイ

自分が文句ばかり言う人にならないためのシンプルな対策はこれ

他にも自分が不満ばかり言わないようにするための対策はありますか?

不平不満を言いたくなったら、どんなに小さくて不完全なものでもいいから対処法を出すことをおすすめする。
できれば案を2~3個出せれば最高だ。
ポイントは完璧な対策でなくても良い。少しでも状況をマシにできそうならOKだ。

たとえば、仕事が忙しい時にさらに仕事を頼まれたらどうする?

残業します

いいね。他には?

えっ…他の人に頼むとか…?

そうだね。
他にも上司にタスクの状況を報告して優先順位を決めてもらうとか、締切を伸ばしてもらえないか交渉することもできる。残業する代わりに、別日に時間休を交渉してみてもいいし、手離れの良い仕事を他の人にお願いしてもいい。
ちょっと考えるだけでも2~3個くらいは出るだろう?

こう考えると、思ったよりたくさんの対処法がありますね

そうなんだ。
この中から自分にとって一番都合の良い解決策を実行すれば、仕事の不満も軽減する。

さっきの仕事を頼まれたという面倒な状況でも、
「こんなに忙しいのに私に頼んで…この人何も考えてない」と文句を言うか、
「ここで上司とうまく交渉して、来週の水曜日は早上がりしよう。そうすれば友達と飲みに行けるぞ」と考えるか。
どちらの考えが健康的かは言うまでもないだろう

これを繰り返すと、交渉スキルも上がっていくってわけですね!

その通り!
自分にとって都合の良い対処をすることがどんどんうまくなるんだ。
しかも対処法を自分で選んでいるから心理的なストレスも少ない
もし文句を言うだけだとされるがままで、全く自分に有利な状況にできないんだ

じゃあ、もっと難しい状況…
たとえば仕事の出来で上司に説教されたという局面でも有利な状況にできますか?

それは難しい状況だね。でもマシにできる方法はある。
心理学の伊藤明博士のほめる技術、しかる作法では効果的な叱られる作法も書いてある。
伏し目がちに、しかしポイントではしっかり相手の目をまっすぐ見ながら頷く。「言い難いことをおっしゃってくださって、ありがとうございました」と言う2)等の具体的な対策が書いてある

おお!
こういった小技をたくさん持っておけば、文句をいう必要もなさそうです!

対処法があると余裕ができるからね。
あとは自分のカリスマ性を高めたり目を付けられないような言葉使いをしておくと、交渉する時に有利だしミスも大目に見てもらえやすいから効果的だね。
文句を少なくするためにはキャラクターも大事なんだ。もし必要なら下記の過去記事を読んで対策してみてね

引用・参考文献

1)Pajares, Frank, and John Kranzler. “Self-efficacy beliefs and general mental ability in mathematical problem-solving.” Contemporary educational psychology 20.4 (1995): 426-443.
2)Mauchand, Maël, Jorge L. Armony, and Marc D. Pell. “The vocal side of empathy: neural correlates of pain perception in spoken complaints.” Social Cognitive and Affective Neuroscience 19.1 (2024): nsad075.

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