この記事まとめ
・身体的魅力があると知性が高いと判断されやすいので、喋り方、振る舞いなど心理学的に自分の身体的魅力を高める方法を覚えておく。
また、小物をうまく使うことは効果的に知性に関する情報を補う事ができ、即効性がある。
見た目で判断されるのが現実、だから対策を知っておこう!
知的な雰囲気の人ってどこか惹かれますよね。
仕事はもちろん、プライベートの出会いなどでも第一印象は重要で、知的な印象を与えられればその魅力で後の関係に好影響を与えられます。
では、「あの人知性あるよね、カッコいい」「あの人頭良さそう」という雰囲気はどこからくるのでしょうか。
そして、その知的な印象を獲得できれば、人間関係を作るうえでトクできるのではなかろうか?一緒にエビデンスから学んでいきましょう!
見た目を良くするか、知的な小物に頼れ!
結局それか!イケメン美女は能力まで高くみられちゃうのね!
今回参考にするのはSocial Psychology Quterlyに掲載されたLA Jacksonらの論文で、身体的魅力と知的能力について調べてくれた研究になります。
その結果は「人は身体的魅力で知性を判断している!」1)というものになります。詳しくは以下の通り。
- 身体的魅力が高いと頭が良いと思われやすかった。
- さらにその傾向は能力に関する情報がない時に大きかった。能力に関する情報がある場合は身体的魅力の影響は小さかったが、あくまで小さくなるだけで影響は残った。
- しかし実際の頭の良さと身体的魅力には関係がなかった!(子供の場合は中程度の関係があるかも)
以上の結果から、私たちが頭が良いと思われるかどうかは見た目次第らしい、と考えた方が良さそうです。
第一印象で見た目が悪いとダメージが大きい
いわゆる「知的な雰囲気がある男性」「知的でしたたかな女性」をより正確に言語化すると、「スタイルや顔、振る舞いが良いから有能っぽく見える!」というのが回答になるでしょうか。
しかも相手の事を良く知らない場合に外見で判断する傾向は顕著とありますから、出会ってすぐは外見から知性を判断されると考えておいた方がいいです。
第一印象の外見的魅力というのは魅力的な男性/女性という印象にも影響を与えますが、知的な雰囲気かどうかにも非常に重要です。
イケメン美女以外にはかなり厳しい結果ですが、だからといってモデル以外は諦めろという話ではありません。
すぐできる対策としては「高級感のある仕事道具に頼る」
先ほどの研究によると、「能力に対する情報がない時に身体的魅力で知性を判断する傾向が高かった」のです。
それならばできることは二つです。見た目の魅力を高めるか、知性をあらわす情報を増やすかです。
このうち、手っ取り早いのはあなたの知性をあらわす情報を増やす事です。
「おいおい、そんな簡単に頭良くはならないだろう」と思うかもしれませんが、第一印象で知性と結びつく情報を増やせばいいのです。
つまり、頭がいい人が持っていそうなアイテムで下駄を履けばいいのです。
「細かい事はいいからさ、いますぐサクッと頭良く見られたいわけよ」という正直なあなたにはまずこの戦略をおすすめします。
たとえば、周りの「知性がありそうだな」「仕事がデキそうだな」という人を観察してみてください。筆記用具にこだわりがありませんか?
上司の話にメモを取る時に、コピー用紙の裏紙ではなくRhodiaのメモ帳とか使ってませんか?
もしそういう人が周りにいないのであれば、カフェとかに飛び込んでみて、仕事がデキそうだなという印象を持った人の手元のアイテムを見てみましょう。そこに答えがあります。
また、本は知識を得るだけではなくあなたの知性を表す情報としても優れています。
しかも革のブックカバーなんて持っていると、「この人は普段から本を読んでいる人で、知識がありそうだ」と思われますから、書店でかけてもらえる紙のカバーではなく革のブックカバーに入れて持ち歩くのも良いでしょう。
そして「どんな本を読んでいるんですか?」と聞かれたときに「ああ、ウィトゲンシュタインなんだけどね‥」と話すだけであなたの印象は知性に大きく傾きます。
なぜなら、本を読まない人はブックカバーなんて持つわけがないからです。
それに、恋愛心理学の本などを外で読もうとして「モテたいと思われてそうで、ちょっと恥ずかしいな‥」と感じる時でも、ブックカバーは知性で全てを包んでくれるのです。
好きな本を持ち歩くことであなたが本を読む機会も増えますからあなたの知性は増し、外見も内面もどんどん魅力的になっていきます。
一見ムダに見えるアイテムが知的な印象に影響を与える
私もこの知性の印象付けを考えて仕事道具を選んでいます。
というよりもそれしか考えていません。私はブランドなどには全くこだわりがないのですが、知的に見えるかどうかだけは考えます。
あなたも知的に見られたければ、なるべく安いもので構わないので印象戦略に有利なアイテムを選んでみてください。
それだけで相手に知性に関する情報を提供でき、あなたの印象に下駄を履かせることができます。
たとえば、スケジュールを聞かれたときにスマホをポチポチやって確認するのか、それとも使い込んでいる手帳をパッと開いて対応するのか。
スマホでのスケジュール管理が悪いわけではありません。むしろデジタルを使うのは効率的だと思います。しかし、人間関係や印象というのはその「無駄な事」に極意があったりします。
なぜ業者の名前の入ったボールペンではなく、お金を出してブランドのボールペンを買うのか?その理由は「払ったお金以上のメリットがある事を、知識としても経験としても知っているから」です。
知的に感じてもらったおかげで仕事が来ることもありますし、魅力を感じてもらえることもあります。
会社内でも、きれものだと思われていれば、ミスをしても大目に見てもらえたりする。
それがたった数千円で得られるならこんなに安上りな話はないというだけで、私は合理的な方法を選んでいるだけです。
さらに、なんだかんだでそれなりに良いものを持つとデキる人になった気分でモチベーションも上がります。
とは言ってもいきなりそこまで高いものは必要ないと思いますし、費用対効果の高いアイテムは仕事道具スタメンでも記事にしていますので、必要な方は参考にしてみてください。
魅力的な振る舞い・話し方で知的な印象になる
以上の結果から、特に初対面などで能力に関する情報がない場合は結局見た目で判断されるし、さらに能力に関する情報があったとしも見た目が良いと能力に下駄を履かせられるという事実を受け入れた方が良さそうです。
とは言っても親からもらった顔をいじれという話ではなく、自分のマックスまで持っていく努力はした方がトクだという話になります。
女性の場合は女性の魅力を増す赤の科学という記事も書いていますので、良ければ参考にしてください。
説得力のある声や効果的な話し方練習法も知っておく
喋り方や振る舞いでも「この人は自信がある」「知識があるな」と感じてもらうことができます。
そのために、印象の良い説得力のある声で話せる練習をしたり、しゃべりを上達させるために効果的な一人でできる話し方練習法をする、姿勢で好印象を与える方法を知っておく事は重要です。
このように魅力的な話し方・振る舞いを知り練習をしておくことで、頭良さそうで知的な雰囲気をまとう事ができるでしょう。
デールカーネギーも「話し方入門」で「大切なのは何を話すかではなく、むしろどう話すか」2)と述べています。この言葉には真理があると言えるでしょう。
印象付けたらハリボテにならないよう読書で知性を鍛える
さらにその知性が見た目だけではなく、実を伴ったものであれば名実ともにあなたは「知的な人」になります。
そのために読書などで多角的なものの見方や言い回しを身に着けておきましょう。
特に気の利いた言い回しは知性のアピールとしてとても有効で、本のフレーズごと覚えておいて人にアドバイスをするとハッとしたような表情をされる事があります。
本をよく読む人に聞いてみてもいいですし、私のおすすめ本なども参考にしてみてください。
引用・参考文献
1)Jackson, Linda A., John E. Hunter, and Carole N. Hodge. “Physical attractiveness and intellectual competence: A meta-analytic review.” Social Psychology Quterly (1995): 108-122.
2)Carnegie, Dale, 市野安雄. 話し方入門. 新装版, 大阪, 創元社, 2000