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趣味で心理学を学ぼう!独学のポイントを徹底解説

勉強をする女性 勉強法/賢くなる心理学
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わたしも心理学を学びたい。どうすればいいですか

急にどうした?研究でもしたくなったか?

そこまでガチ勢じゃないです。
ただ、人間の心理を学んで、今よりラクに生きたり成功したいんです!

その辺の本屋に行けば「単純接触効果(繰り返し触れる事で好感を持つこと)」とかをフワッとしたかんじで書いてある本はたくさんあるだろ。
それではダメなのか?

そんな誰でも知ってることじゃなくて、もうすこし踏み込んで、知識で差をつけたいんです!
好きな人にはたくさん会いに行けとか、そんなこと言われなくてもわかってるんですよ!
おすすめの本や勉強方法を教えてください!

うーん、踏み込んで…か。
どこまで本気でやるつもりなの?英語とか統計学は大丈夫?
わたしも過去に重回帰分析とか書いたらおそろしく離脱率が高かったんだけど…

趣味で独学だっつってんだろ
二度と重回帰分析とか言わないでください。数式もまるくてひょろっとした記号σ)とかもダメ!英語も統計もやめて!

…まあ、心理学や科学に興味を持ってもらえるのはわたしも嬉しいからな。
趣味の延長として謎記号や統計学はナシで、心理学の独学とおすすめの方法について解説しよう!

オナシャス!

サイエンスライターHaruka
サイエンスライターHaruka

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心理学の本は闇鍋状態!

心理学の本でよくあるのが「ナントカ効果」「ナントカ実験」みたいなやつだな。みんなもイメージしやすいと思う。
心理学の入り口としてキャッチーなんだが、意外とこれが結構当てにならなかったりするから気を付けてほしい

なん…だと…?

例えばマシュマロ実験だな。
子供がマシュマロを食べるのを15分ガマンできたら、もう一つご褒美でもらえるという実験だ。結果は、食べるのを先延ばしにしてガマンできた4歳児たちは、将来の成績もストレスへの対処も良かったというものだ1)

聞いたことあります!やっぱり自制心って大事なんやなぁ。
わたしもおやつをガマンするところから始めてみよう

ところが追試をするとそうでもなさそうなんだ。
同様の実験の追試をすると、自制心よりも信頼できる環境にあるかが影響しているのでは?という結果が出ている

  • 2024年Sperberらのマシュマロ実験では、学歴・BMIにわずかな相関が見られた程度で、ほとんど有意性は見られなかった2)
  • 2013年Celesteらのマシュマロ実験では、子供が待てるかどうかは「ちゃんと約束は報われる」という周囲への信頼に影響されることが示唆された3)

えっ、じゃあ自制心は人生に重要ではない…?

そうは言っていない。が、それだけで決まるほど人は単純ではないということだ。
エビデンスを勘違いしている人がいるが、研究がある=間違いないというわけではない
いくら納得感のある理論でも、くつがえることはある(しかもよくある)。

だが、それ以上に問題なのは、人間は事実関係よりもそれっぽい理論やストーリーを盲信してしまいがちだということだ。
それっぽい「ナントカ実験」「ナントカ効果」と解説が書いてあるだけで、素直に信じてしまったりする。

…もっとも、マシュマロ実験は元の実験があるだけかなりマシなんだがな

元の実験があるだけマシ…?
…ってことは、ちゃんとした裏付けもせずに、それっぽい妄想上の理屈を話しているだけの心理学があるってこと?

妄想とまでは言わないが、よくある。
心理テストなんかは結構そうだな。妥当性が検証されているものはあまり見ない。というより、アレは心理学なのか?
「Aを選んだあなた。あなたの無意識は愛を求めています!」みたいなものがあるが、無意識は意識できないんだから何を言おうが確かめようがないだろ。言ったもん勝ちだ

テストの結果に思い当たる節があれば「この心理テストはすごい!」と思うし、
思い当たらなくても「無意識だから自分にはわからないんだ!」ってわけ!?
そんなのなんでもアリじゃないですか!!

そうだね。
このなんでもアリの状態を科学では「反証可能性がない」と言うんだ。
「外れた/ウソだというのを確認しようがない」という意味だな。占いはほぼこれにあたる
さらに占いはコールドリーディングというテクニックがメインだとわたしは考えている

つまり、占いはそれっぽい心理テクニックであって、当たっているわけではないと?

そうだ。
占い・スピリチュアルと心理学は親和性が高いのかごちゃ混ぜになっていることがある。まさに闇鍋状態だな。

楽しみとしての占いを否定するわけではないが、あなたは占いを学びたいのか?心理学を学びたいのか?を考えてから独学を始めよう。
そうしないと、心理学じゃないものをひたすら勉強することになるからな

独学で心理学を学ぶときはここをチェック!

じゃあ反証可能性がある心理学を学ぶには?

出典があるか確認しろ。今風の言葉で言えばエビデンス(根拠)だな。
過去記事で解説しているからそっちを参照してほしい

もし出典がなかったら?

スピリチュアルの可能性が爆上がりする
スピリチュアルの真偽はさておき、少なくとも心理学とは違う
ちゃんと出典があるのか?については独学する時には確認しておけ

うわぁ、面倒くさいなぁ…(わかりました!ちゃんとチェックします!)

本音が漏れているがいいポイントだね。そう、面倒くさいんだ。
だから素直な人こそ、本に書いてあることを素直に信じて、とりあえず引き寄せの法則を始めてしまったりする。
科学である限り、「なぜ正しいと言えるの?ただの意見?それとも根拠がある?」「おかしいところはない?」と疑いながら読まなくてはいけないんだ

これが真実と再現性につながる。
再現性っていうのは「同じことをしたら同じ結果が出る」ということだな。
もし心理学を使って初対面の人と仲良くなる確率が上がったら、それは再現性のあるスキルになったということだ

それです!わたしは心理学でその再現性のあるスキルが欲しいんです!

…でも、本に書いてあるなら全部正しいんじゃないんですか?

全部正しいとかそんなものあるわけないだろ

わたしも本を書いていて、納得できるものを出しているつもりだ。しかし、全部絶対的な真実ですなんて言えるわけがない
心理学を勉強しようと思って何冊か本を読めば、相反することが書いてあるということを経験するだろう。
タチの悪いことに、どちらも正しいことがあるし、どっちも間違ってたりする。

もしこの本に書いてあることは全部絶対的な真実だ」と断言する本があるなら、おそらくそれは科学の本ではない。スピリチュアル

エビデンスから学ぶとムダが減ってコスパが良い

…話はわかりましたけれど、そんなエビデンスにこだわるなんて、面倒だしコスパ悪くありませんか…?

面倒だと思うかもしれないが、長い目で見るとそうでもない。
そもそも、わたしがエビデンスを重視するのは、ムダなことをしたくないからだ。

たとえば、「わたしが寝る前に月に向かって手を振ると、次の日好きな人があいさつをしてくれた。月にはマジックパワーがある。だからみんな寝る前に月に手を振ろう!」これを真に受けたらどうなる?

月にマジックパワーがあるかは想像だけで話しているってことですよね?
それでうまくいくとは思えないんですが…

そうだね。月に手を振ろうがしなかろうが、会えばあいさつくらいするだろう。月は関係ない可能性が高いね。

でも、相手の言うことを鵜呑みにして「月への手の振り方にコツがある」とかわけのわからないレクチャーを半年受けたら、その半年が丸々ムダになる可能性がある。
もちろん可能性はなくはないが、ありそうにない。だからこの手の話をいちいち真に受けることは人生の浪費につながる

だから、そもそも余計なことに人生を費やさなくて済むよう情報にフィルターをかけてくれるのが科学・エビデンスというわけだ

心理学独学者におすすめの書籍(レベル別)

なるほど、ムダなことをしないためにはエビデンスを元に考えた方がコスパがいいってことですね。
じゃあ、独学におすすめの本はありますか?

本を読みなれている人向け

何をしたいかによるんだが…
まず、ロバートチャルディーニのpre-suasionはおすすめだな。
それからアダムグラント博士のgive & takeも人間関係の攻守に役立つ。
読みやすさという意味では、どちらかといえばgive & takeの方が読みやすいし、人間関係にも使いやすいと思うかな

これは結構分厚い本ですね…。辞書か?
チャルディーニさんの本なんて引用だけで60ページあるんですが(ドン引き)
…すみませんが、初心者向けにもう少しライトなのはありませんか?

これから心理学を学んでいきたい人向け

内容自体はかなり読みやすいんだけどな…

そこで手前味噌だが
カリスマの心理学
静かな退職者に送る生存戦略マニュアル
心理学と科学で導く出世の法則
をおすすめさせてもらおう。
わたしの著書はかなりくだけた書き方をしているが、もともとエビデンスを元に楽しみながらライトに読めるというコンセプトで書いている

読みやすいのはいいけれど、本当に内容は信頼できるの?出典はありそうだけど…

この本もエビデンスを元に、わたし(個人)の意見や主張が含まれている。だから信頼しきってはいけない
そして、本当に信頼できるのか?という考えは独学で超重要だ。いいぞ。
そもそも、本とはそういうものだと思った方がいい。存分に疑って読んでいいし、むしろそれを推奨する

自分の本なのに疑いながら読んでいいって…そんなこと言って大丈夫ですか?

まったく構わない
なぜなら、わたしは占い師ではないからだ。心理学という研究をベースに考えているから…

…そうか、さっき言ってた反証可能性(くつがえる可能性)があるってことだ!
科学的思考で書かれているからこそ、断言することもないし、間違っていると考える余地があるってことですね!

その通り!
わたしの意見に対して違う切り口や意見もあるだろうし、エビデンスだってマシュマロ実験のように追試でくつがえったりもする。

たくさん本を読んで、「自分はむしろこう思う、ここはこうした方がいいんじゃないか?」という自分の意見が持てれば、独学の着地点としては120点だとわたしは思うぞ

独学がちょっとわかってきました!
ただ本を読むのではなく、疑いながらいろんな知識を入れてみます!

その考えが念頭にあれば、独学を進めると良い方に向かうはずだよ。
たくさん勉強して、そして現実で試してみてくれ!

引用・参考文献

1)Mischel, Walter, Yuichi Shoda, and Monica L. Rodriguez. “Delay of gratification in children.” Science 244.4907 (1989): 933-938.
2)Sperber, Jessica F., et al. “Delay of gratification and adult outcomes: The Marshmallow Test does not reliably predict adult functioning.” Child development 95.6 (2024): 2015-2029.
3)Kidd, Celeste, Holly Palmeri, and Richard N. Aslin. “Rational snacking: Young children’s decision-making on the marshmallow task is moderated by beliefs about environmental reliability.” Cognition 126.1 (2013): 109-114.

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