この記事まとめ
・ネガティブなことばかり言う人は共反すうをしてきているかも
・共反すうをされるとネガティブをもらってしまうことがあり、しんどくなりやすい
・対処法として、よきところで行動や問題解決に移る話の振り方を覚えておこう
ネガティブなことや愚痴ばかり言う人っていますよね。
少しならいいのですが、何度もネガティブのシャワーを浴び続けると、こちらもかなりしんどくなります。
これはわたしだけかと思っていたのですが、結構多くの人が経験しているみたいです。
唐突ですが、この記事を読んでいるあなたはかなり話をていねいに聞くタイプではないでしょうか。
そういう人に、ネガティブなことばかり言ってくる人についてのわたしの経験と対策をシェアしたいと思います。
相手はネガティブなことを聞いてくれるあなたを選んでいる
まず、ネガティブなことばかりいう人は、以下のような正論でバッサリ切ってくるような人は苦手で、あまり愚痴を言いません。
A「あの人って気の利かないところがあってさぁ…普通さぁ…(愚痴10分経過)」
B「だから何?わたしに言っても何も変わらないよ?あなたがそう思っているって代わりに言ってあげようか?それとも、上司に対策してもらおうか?」
A「いや、相手って最低なんだよ。ねえ、ひどいと思わない?」
B「それはひどいと思うけど、わたしも一方的に悪口聞かされるだけだとストレス溜まるんだよ。前も言ったよね?わたしの気持ちを無視しているあなたも結構ひどいと思うよ。はっきり言って不愉快です」
なんてバッサリやられた日には余計ネガティブになりますからね。
それを本人ももわかっているから、ウンウンと話を一生懸命聞いてくれる人を選んで話に来ているのです。
みんなの前では何も言わないし行動もしない。でも、あなたにだけネガティブを吐き出す。
自分の意見を言わない人がずるいと思われやすい理由を見てもらえばわかるのですが、このタイプが発展すると何度もネガティブな愚痴を繰り返すことがあります。
「共反すう」でお互い沼にハマる危うさ
このネガティブな愚痴を繰り返すことは共反すう(co-rumination)と呼ばれています。これは二人で反すう(問題を何度も蒸し返し続ける)をするという意味です。
共反すうの一番の特徴は、この愚痴や会話で何かが解決するわけではないということです。
良い言い方をすれば「自分の気持ちをわかってもらえる」、悪い言い方をすれば、「どうしようもないことをグダグダとほじくり続ける」みたいな感じでしょうか。
この共反すうをすることで友情を深めるというポジティブな影響がある一方、ダークサイドとしては女子で不安などネガティブへの影響が見られました。
この結果に対して論文の著者は「女子と男子は異なる方法で問題について考えており、女子は感情的な問題に結びつきやすいかもしれない」といった旨を述べています。(Rose.2007)1)
ですから、愚痴が過度になればあなたが「この人ネガティブな事しか言ってこないし、もう話を聞きたくないな」と思うのはごく当然で、相手のネガティブを「もらってしまう」という負の影響もあるのです。
ネガティブな話に付き合うのも適度が大事
しかし悩みを話すこと自体は悪いことではなく、前述したように相手と仲を深める効果もあります。
自己開示には相手との仲を深める効果がありますから、これは頷けるところです。
ですが、ただひたすら相手のネガティブの吐口にされ続ける関係というのは、あまり健康的な関係ではないでしょう。
相手が楽になったとしても、あなたの負担が大きすぎます。
この相手の支えとなり関係を深めるというメリットと、ネガティブをもらう上に問題解決にはならないというデメリット、両方を見た上で適度に対応しなければなりません。
当然、深刻な悩みや相談であればあなただけで対応するのではく、組織や専門家に助けを求めることも重要です。
ですが、ここではよくあるような「自分は何もしないくせに、あらゆることに不平不満や愚痴を言う」といったようなライトなネガティブ発言として話を進めましょう。
対策として、共反すうから問題解決に移るようにしてみよう
共反すうに対してどう対策するかですが、問題解決にも目を向けてみることが一つです。
なぜかというと、共反すうをするときにネガティブな感情に執着することは問題と関連していますが、起きている問題そのものについて話し合って考えたり、励ましたりすることは肯定的な友情と関係しているようなのです。(Rose.2014)2)
ですから、相手のネガティブ発言が問題というよりは、「ネガティブな感情についてばかり」話し続けられることがこじれる原因となっている可能性があります。
相手はあなたに話してネガティブな気分を茶を濁すことしかせず、問題解決に到達できていないところがよろしくないというわけですね。
わたしも共反すうをしてくる人に対して、「いつまで経っても同じこと言ってるなこの人」「成長しないのかな?」という印象を受けたことがあります。
冷たいようですが、これはかなり芯を食った感想かもしれません。
ネガティブしか言わない人は問題解決に取り組まないから何も変わりませんし、何も変わらないからまた不満を持つであろうことは自明です。
そして実際に不満を持つと、またわたし達に話を聞いてもらいにやってきます。そしてやはり同じネガティブな感情について話すのです。
そのループを回避するために、最初は相手の話を聞いて、良きところで「確かにつらいね。じゃあさ、一つだけでいいから何か今からできることはないかな?」と問いかけてみるのは良いアイデアです。
相手に共感はしつつも、前向きな問題解決に踏み出せるよう後押しするのです。
このときのポイントは小さい解決方法を選ぶことです。
相手が悩んでいることに対して、全部キレイさっぱり解決するような方法はおそらくありません。
そんな明確な答えがあるなら、たぶん最初からやってます。
人間が不満に思ったり悩んだりすることの多くは、解決が難しい問題がほとんどでしょう。
たとえば自分の理想と現実のギャップに苦しんでいたり、どうにもできない制約があったりします。
そんな解決が難しい問題に対してできることは、小さいことから少しずつやっていくこと。
成長マインドセットを持たないと不幸になりやすいから、小さくともチャレンジしたり行動した方がハッピーになりやすいのです。
アフリカのことわざに「ゾウを食べるにはどうする?一口ずつ食べる」というものがあります。
ゾウをまる飲みしようとしてもうまくいくはずがなく、多くのことは、day by dayでやるしかありません。
共反すうから抜け出す例
たとえば、「同僚の口調がねちっこくてキライ」という愚痴を長々と聞かされていたとします。
「仕事でつらい」で止まればまだいいのですが、ただ聞いていると「だからあの人は最悪だ、仕事だって…。この前だって…」と相手の愚痴がどんどんエスカレートして収拾がつかなくなってします。
このようなしつこい相手下げの感情論やディスりをひたすら繰り返す相手に対し、わたし達は共反すうでネガティブをもらってしまい、いら立つことになります。
ですが、ハラスメントでもないのに「ただ私の好みとして言い方が気に入らない」ことを押し付けるのはできませんし、やってはいけませんよね。
好みはあるかもしれませんが、全てが個人の希望通りにはいかないのが現実です。
でも、「たくさんの人と話して、経験の中で自分の許容ラインを上げていく」という対策ならできるかもしれません。
問題は完全に解決しないものの、100ある問題が70になるだけでも現状は少しだけマシになりますよね。
こうしたスモールステップでも、前を向いて少しでもマシにできる行動を取るだけでも関係性はグッと健康的になります。
逆を言えば、完璧な解決策を探す限り、問題解決のための行動は起こせないと言ってもいいでしょう。
話を聞いた後に、「ごめんね、話を聞いてくれてありがとう。すこしやってみるよ」なんて言葉が出てくれば、わたし達も「話を聞いてよかったな」と思うはずです。
ですが、ネガティブなことしか言わない人は終始後ろ向きで、他責で、自分から行動を起こすことがありません。
よって、話を聞いてもこちらには徒労感だけが残り、「なんなのコイツ?」という感想を抱いてしまうのです。
行動に結びつかないと、話を聞いてもイラッとしやすい
あなたも話を聞いてもらったり、相談するときがあれば「小さくても何か行動に結びつけて終わろう」と決めてから相談すると良いかもしれません。
ただ話を聞いてほしいという気持ちはわかるのですが、そればかりが続くと相手がネガティブをもらってしまうこともあるのです。
ですが、その後何かやることが決まれば、お互いにちょっとだけ前向きになれます。
これはつらい状況でも攻めに転じろという意味ではなく、「助けを求めてみる」や、「戦略的撤退をする」「ちょっと落ち着くまでの時間を稼ぐ」というのだって立派な行動です。
頭の中でグルグルし続けて沼るよりは、小さくてもマシになれる行動をとってみると状況が変わったり、新たなことがわかったりするでしょう。
繰り返しになりますが、あなたの手に余るような深刻で大きな悩みなら、自分たちだけで解決するのではなく、積極的に助けや支援を求めるというのはとても賢い解決方法です。
そうすれば問題は解決しやすいし、お互いうまく助け合えるのですから当然、関係も深まりやすいでしょう。
引用・参考文献
1)Rose, Amanda J., Wendy Carlson, and Erika M. Waller. “Prospective associations of co-rumination with friendship and emotional adjustment: considering the socioemotional trade-offs of co-rumination.” Developmental psychology 43.4 (2007): 1019
2)2)Rose, Amanda J., et al. “An observational study of co-rumination in adolescent friendships.” Developmental psychology 50.9 (2014): 2199.
