この記事まとめ
・体臭などの悪臭があると男性の顔の魅力自体低く感じられるという研究があります。一方で香水などのいい匂いでも顔の魅力にプラスには働きにくいですが、臭いによるマイナスはしっかりされるのでまず消臭が大事です。その為に香りのあるデオドラントスプレーを使用したり、体臭対策と香水を組み合わせましょう。
職場でいい匂いがする男性って素敵ですよね。
清潔感がありますし、爽やかでモテそうです。ですが、どうしていい匂いがするとモテるのでしょうか?そもそもいい匂いがすると本当にモテるのでしょうか?
あなたの魅力を引き立てる匂いの使い方について、今回もエビデンスを元にモテと匂いについて解説していきましょう!
匂いは魅力に影響するが、減点方式
私の経験でも、同僚とすれ違った時にフワッと香って、「コイツ、きっとモテよるな」と思った事があります。これがただの私の感想なのかどうか論文から考察してみましょう。
臭いだけで男性の顔の魅力は低下する
2007年Dematteらの研究では男性の匂いが顔の魅力に影響を与えるのかという事について調べてくれています。1)詳細は以下の通り。
- 女性参加者は臭いにおい(体臭やゴム)を嗅いだ時に、男性の顔の魅力低いと判断した
- ゼラニウムや男性用香水といった良い香りと中立な空気とでは顔の魅力に対する反応平均に有意差はなかった
以上の事から臭い事が顔の魅力に対してマイナスになるとは言えそうですが、良い香りで加点できるかどうかは別問題のようです。
匂いで好印象を与えるかどうかは好みの問題かもしれない
となると、私の場合はすれ違った時にたまたま好きな匂いだっただけかもしれません。こういった経験を含めて考察すると、相手の好きないい匂いがすればもちろんテンションは上がって好印象は与えらえるかもしれませんが、香りによって男性がイケメンに見えるかどうかは別問題だということですね。
ただし、イケメンとは顔以外の要素もありますので外見的魅力の高め方について深掘りしたい方は科学で顔ゲーを攻略するなどの過去記事も参照してください。
しかし加点は難しいのに臭かった場合はしっかり顔の魅力が減点されるというのは‥なかなかつらいところですね。
男性は匂いをこうやって使いこなせ!
以上の事から匂いは使い方がなかなか難しいようです。そこで、研究を元におすすめの匂いの使い方を紹介します。重要なのはとにかく匂いで減点を食らわない事。なにしろ臭いと思われただけで顔の魅力に影響する可能性が高いのです。
まずなにより消臭!それから匂いを追加
ですから、職場でいい匂いを漂わせる前にまずやるべきは香水のチョイスではなく消臭です。特に夏場は汗をかきやすいですから、男性はその点を含めてまず体臭対策をしておくべきでしょう。夕方になって汗臭い、となった瞬間に顔の魅力に影響してしまう恐れがあるからです。仕事終わりで遊びに行く時に魅力が低下している、なんて状況は誰しも避けたいはずでしょう。
モテる男性=消臭+いい匂い、これが職場でイケてる・いい香りのする男性の方程式です。いきなり匂いへは行かないのがポイントです。
職場で消臭と匂いを両取りするならデオドラントスプレーが手軽でしょう。香水ほど主張しませんし、プロダクトによってはいい匂いも期待できるので使いやすいでしょう。具体的な商品名なら、エージーデオ24 メンズ デオドラントスプレー スタイリッシュシトラスの香りは消臭スプレーにしては少し香りが強く、匂いに存在感があります。職場の同僚からいい匂いがするなと思ったらこれでした(わざわざ聞いてきました)。
消臭に加えて香水をつけられるのであれば、ベースはAgデオ24無香性で良いと思います。ただ、職場では香水は歓迎されない場所もありますからその場合は先ほどのシトラスの香りの方を使ってみてください。大事なのは使い分けですね。
できれば「モテる香水はこれ!」と言いたかったのですが、どの香水が加点になるかは結局相手の好み次第だという事になりそうです。人によってはいい匂いでも、好みによって「香水くっせ」と不快感を与えてしまうこともありますからね。
あえて言うなら、少なくとも実験ではゼラニウムの香りはマイナスを食らってませんでした。それを勘案してゼラニウムの香水から選ぶなら、Calvin Kleinエタニティ フォーメンやジミーチュウマンあたりが人気でしょうか。私の主観で言わせてもらえばエタニティフォーメンが好きです。色々ありましたね(遠い目)。
ただし、香水をつける前に体臭の消臭だけはやっておいた方が良さそうという事と、香水をつけすぎて相手が不快になってしまうと後述するプルースト効果があなたに牙を剥く事になる点については要注意です。
部屋の匂いを打ち消すのにゼラニウムが良いかも
逆を言えば、実験に使われたゼラニウムは中立な空気と変わらなかったのですから、臭いに対するマイナスを消す事を期待して使う方が良いかもしれません。
ゼラニウムで部屋の生活臭を打ち消すなら、消臭剤を使った上で木と果 消臭 リードディフューザー【 ゼラニウム & ベルガモット 】あたりで部屋の臭いのマイナスを消す事を期待するといった使い方は良さそうです。もちろん、好きな相手の好みがわかっているのならその匂いに寄せていく方が良いのは自明でしょうが、わからないなら出発点としてゼラニウムから攻めてみるのはアリかもしれませんね。
プルースト効果:匂いが記憶の手がかりになる
最後に、匂いに関して恋愛の心理学でよく言われるものに「プルースト効果・現象」というものがあります。ナントカ効果というのは心理学でよくあるので「ホントかよ、それっぽく言ってるだけじゃないの」と思いがちですが、2002年S Chuらの研究3)では、
- 匂いをきっかけとした記憶は、自伝的記憶の手がかりとして優れている!
といった事が述べられているわけです。自伝的記憶とは、簡単に言えば経験や思い出といったタイプの記憶です。つまり、この研究では誰かと会った・こんな事を一緒にやったなどの記憶が匂いで思い出されやすいと言っているのですね。ですから、「この香水を嗅ぐとあの人を思い出す」というプルースト効果は経験だけではなく研究結果から見てもどうやら正しそうです。
「じゃあ自分なりの匂いがあれば思い出してもらえるんすね!自分、香水つけます!」
と思うかもしれませんが、先ほどの研究と合わせて考えましょう。良い匂いでもなかなか加点には繋がりにくいですが、臭い匂いではしっかりマイナスを食らっていたはずです。
香水のつけすぎや体臭と混ざるような使い方はNG、プルースト効果で本当に気をつけなければならないのは匂いによるマイナスです。そうしないと悪い印象や魅力のみがプルースト効果として想起されてしまう可能性が高いです。
さらに、いいにおいがしていたとしてもエピソードが悪かったり印象に残っていないなら、プルースト効果を味方につける事はできません。「なんかどよんとしてたよね」とか「あまり印象にないけど‥」なんて思われて終わりです。このあたりは姿勢の科学やナイスガイの科学を参考にしてあなたの印象を良くしたり、魅力を理解してもらいましょう。
匂いをコントロールして、爽やか男子になろう!
引用・参考文献
1)Dematte, M. Luisa, Robert Österbauer, and Charles Spence. “Olfactory cues modulate facial attractiveness.” Chemical Senses 32.6 (2007): 603-610.
2)Chu, Simon, and John J. Downes. “Proust nose best: Odors are better cues of autobiographical memory.” Memory & cognition 30.4 (2002): 511-518.