この記事まとめ
・男性はBMI26程度のがたいの良い体型がモテるという研究があります。ただし逆三角形のマッチョはモテますが、ただのBMI26では太っているだけでモテません。女性はウエストとヒップ比が0.7位がモテますが、メディアの影響で体重が軽いスタイルが理想化されすぎており注意が必要です。
スタイルがいい人って魅力的ですよね。
しかし、そもそも魅力的でモテるスタイルって何なのでしょうか?私たちは何を見て「この人は魅力的!すきすき!」となっているのでしょうか。
今回はモテる体型について解答を出すべく、いつも通りエビデンスを元に解説していきます!
魅力的でモテる体型についての研究
今回参考にするのは2016年ME Brierleyらの研究で、魅力と体組成の関係について調べてくれたものになります。1)「魅力が高いっていうのは生物として健康的で、子供を産んで育てられる状態の事なんじゃない?」という説があり、その説についても調べてくれています。詳細は以下の通り。
- 女性はWHR(ウエスト対ヒップ)が0.7、BMIが18~19kg/m2が魅力的と判断され、女性は低脂肪の状態が好まれ、筋肉量は関係なかった
- この女性の体重は軽すぎて健康的とは言えない状態であり、極端な体型が望まれるのはメディアの「理想化された体型」の影響によるもので社会文化的要因によるかもしれない。
- 男性はWCR(ウエスト対胸囲)が0.7、BMIが26が魅力的と判断され、男性は筋肉質が好まれ、先進国ではさらに脂肪量が少ない体型が特に好まれた
- 極端に理想化された体型はメンタル系のリスクと関係がある
というわけで、男性は筋肉質、女性やせ傾向が魅力的と思われやすい傾向があるようで、さらにそれが行きすぎているようだと警鐘を鳴らしています。
男女別の魅力的なボディバランス
以上の研究結果をふまえつつ、健康で魅力的なスタイルについて性別ごとに考察していきましょう。
男性の「がたいがいい」と「太っている」は全く別
研究によると男性の場合は筋肉質で、さらに先進国では脂肪量の少ない肉体が好まれるというデータがありました。さらにWHRが0.7ですから、これは胸板が厚くてウエストが細い、逆三角形の体型を意味します。
つまり、ぜい肉のないマッチョですね。BMI26というのは身長と体重から算出した標準体重より重ためになりますが、そもそも筋肉というのは重たいのです。体脂肪が多いBMI26と筋肉量の多いBMI26は別物で、ただ体重を増やせば良いわけではない事にご注意ください。
つまりBMI26でもぜい肉のないマッチョはがたいがいいので好まれますが、ただ筋肉のないBMI26は太っているだけになりますのでモテません。この差に気を付けてください。
なお、筋トレについては過去に筋トレとストレッチを組み合わせた運動方法の記事でタイパの良い筋トレ方法を紹介していますし、リカバリーのためのプロテインやフルーツに関する記事も書いていますので参考にしてみてください。
女性はウエスト・ヒップの比で魅力が決まるが‥。
女性の場合は研究によるとウエストとヒップが魅力の指標として参考にされています。つまり胸はあまり関係がなく、キュッボンであればいいということですね。これならやりようがあります。
具体的には、男性同様筋トレとストレッチを組み合わせた運動方法や、リカバリーのためのプロテインやフルーツに関する記事を参考にしつつボディメイクしましょう。
ただし女性が注意しなければならないのは、研究でも言われているように理想化された極端な体型は時に害になるという事です。
理想化した体型を追いかけると痛い目を見る
今はSNSなどによってモデル体型のような極端にスレンダーな体型を見かける事が多く、そのせいで特に女性は自分の身体への不満を高める事になっているとのこと。確かにインスタとかはみんなキラキラしていますし、何だったら修正しまくってますし。
しかし、何事もそうですが理想と現実は違います。私だって理想はあります。ですが極端に理想化されたSNSやメディア、文化に晒されることによって極端な体型を身近で価値があるものだと感じてしてしまい、これによって極端にスレンダーな体型が好まれるようになっているのではないか?と考察されているわけですね。なかなか怖い話です。
さらに影響を受けすぎて、体型の追求が極端になってしまうとメンタル系のリスクが高まるようですから、そこまでいくとモテがうんぬんとか言っている場合ではありません。
私達は今の社会でこのようなリスクがある事を理解して、体型への追求が行き過ぎにならないように気を付ける必要があるでしょう。
具体的には、SNSやメディアは修正されていたり一部を切り抜いた、あくまでエンターテイメントだという認識を持った方が良いでしょう。
あなたはアニメを見て「ジャイアンの身体でかすぎて草」とか「人の手がゴムみたいに伸びるわけないだろ失笑」とか思いますか?思いませんよね。それはあなたがエンタメだと認識しているからです。エンタメは楽しみを追求するもので、リアルさは保証していません。
体型が細く見える角度を探して何度も吟味したり、修正を施した奇跡の一枚にも同じことが言えます。
あなたも小顔に見えるように頬杖をつくようなポーズで写真を取った事はありませんか?私はあります。女性なら少なからずあるでしょう。私たちは文化の影響を少なからず受けています。
ですから、SNSやメディアもエンタメなんだな、現実とは違うんだなという事は心に留め置いて楽しんだ方がいいでしょう。
極端を求めるのは怠惰
さらに人間の脳の特徴として、極端に振り切る事は頭を使わないのでラクです。
体型に対しても同じです。とにかくやせればいいと考えるのは体重計の針だけ見て他の条件は無視、あとは極端に振り切ればいればいいのですから、頭を使わないため脳にとっては非常に楽チンなのです。
たとえば「ボクサーは短期間で体重を落とす、私もサウナスーツを使って短期間でボディメイクだ!」みたいな話は単純明快で脳にとって非常に楽チン。でも、ボクサーは計量が終わったら一日で何キロも体重を戻すんだけどね。一日で戻るけどいいの?って話になります。
このように楽をして極端に振り切ると大抵ひどいことになります。
たとえるなら、料理で複数の調味料を組み合わせておいしく作るには、味見をしながら絶妙にバランスを調整する必要があります。しかし、極端に振り切って醤油を残らず全量突っ込むだけなら、幼稚園児でもできますよね。その結果出来上がるのはひどいものです。
スタイルも一緒で、ただ体重を減らせばいいんだという考えは怠惰であり、他のものを無視することになるので大抵ひどいことになります。何事もバランスが大事です。
理想と現実のバランスを失わないためにCBTをする
よって、私たちが健康的で魅力的な体型になるにはバランスを取るために頭を使わないといけません。
極端に振り切ってしまう方は、まず考え方のバランスを取れるようになる事が大切です。考え方のバランスを取るには?私の記事を読んでいる方にはもうお馴染みのCBT(認知行動療法)ですね。
CBTというのは極端な考えをバランスの取れた考えに近づけたり、理想と現実のギャップで苦しんでいる人に「まあこんなもんだよな!」と現実的な落とし所をみつけられるように、脳の考え方をアップデートしてくれるツールのようなものです。
悲観的ではないけれど、リアリストで前向き。そんな頼りになる上司みたいな考え方ですね。
「ダイエットの為に今日からフルーツしか食べません!」とか考えるバランスを失いがちなおっちょこちょいがたまにいますが、この手の考えの方もCBTを併用した方が良いかもしれません。ボディメイクには考え方と生活習慣のバランスに気を付ける必要があり、極端に振り切ってはいけないと何度も言っているでしょうが。
もし自分でCBTを学ぶならデビッドDバーンズ先生のいやな気分よさようならが定番でしょう。
「このスタイルにならないと絶対だめなんだ!体重が増えてはいけないんだ!」のような極端な考え方に触れがちな人は、モテるボディバランスうんぬんの前に考え方のバランスからです。
このCBTの考えを取り入れると、長澤まさみさんになれなくて悲嘆に暮れていた私でも、
「長澤まさみになれないのは残念だけど仕方がない。でも5年に一回くらいはこの顔がいいって言ってくれる人もいるし、せめてマックスの自分でいられるように魅力とスタイルを維持する努力はしておこう」
くらいの考えになるわけです。こちらの方がウジウジして何もしなかったり、バランスを失ってひでー事になるよりも現実的で健康的ではありませんか。
これくらいのバランス取れた考えで、バランスの取れた体型でのモテを目指していきましょう!
引用・参考文献
1)Brierley, Mary-Ellen, et al. “The body and the beautiful: health, attractiveness and body composition in men’s and women’s bodies.” PloS one 11.6 (2016): e0156722.