マッチングアプリは早期決着!距離を縮める質問のポイントとは

手でハートを作る二人 恋愛心理学

マッチはしたけれど、距離の詰め方がわからない会うところまでいけない!

そう悩むことはありませんか?それはあなたが悪いのではなく、オンラインでの恋愛と対面の恋愛の違いについて理解していないからかもしれません。

今回はオンラインの恋愛は対面の恋愛と何が違うのかどういう質問をすればいいのかという事について、いつも通り心理学のエビデンスを元に解説していきます!

オンラインと対面のデートではステップが違う!

今回参考にするのは2008年LD Rosenらの研究で、従来のデートとオンラインデートの自己開示に関して調べてくれた論文になります。1)詳細は以下の通り。

  • オンラインデートでうまくいくかは自己開示の量が影響していた。さらに、対面よりオンラインの方が自己開示をしやすい傾向にある。
  • オンラインと今までの出会いでは恋愛関係へのステップが違う。普通恋愛関係に進むには、物理的に近い人を気にし始め、類似点を発見し、自己開示をするというステップを踏むのが一般的。対して、オンラインデートでは早い段階でいきなり自己開示をする傾向にあるためスピード感があり、関係も安定しやすい
  • オンラインメッセージのやりとりで、文章スタイルや感情ワードを手かがり外交性レベルを結構正確に推測される。
  • メールでは、強い感情的な言葉を使った方が良い印象を持たれていた。

以上のようにオンラインでは自己開示をスピード感を持って進めた方が良く、また感情的な言葉をうまく使えるかが重要と言えそうです。

オンラインでは質問で一気に距離を縮めろ!

では、もう一度オンラインと対面の恋愛の違いを整理して、マッチングアプリでの恋愛攻略法を考察していきましょう。

対面での恋愛ではまず何度も会って仲良くなると共通点がわかり、それから徐々に深いところまで踏み込んでいき、最終的には自己開示といって自分の深い所をさらけ出していきます。

確かに出会って早々「私はいかに誠実であるかが人間としての本分だと思うんだよね!」と話されても「お、おう‥」みたいな感じになりますよね。ですから、今までの恋愛では

  1. 何度も会って徐々に打ち解けていき
  2. 「えっ、あなたも映画好きなの?私も!」とか「私も昔あの辺に住んでたんだよね!」と共通点を発見し
  3. 二人で映画に行ったり地元トークなど共通点から深い話に移行(自己開示)して
  4. やがて恋に落ちる

というのが従来の恋愛テンプレになります。これはなんとなくわかりますよね。

早い段階で自己開示に移行するのがオンラインの定石

しかしオンラインの出会いでは自分をさらけ出すことに対する抵抗感が少ないため、早い段階でいきなり自己開示をする傾向にあります。そのおかげで早く深い関係になるというのがマッチングアプリの特徴です。

ですからオンラインでスピード感のある自己開示ができないと、なかなか恋愛関係まで発展せずうまくいきません。距離をうまく詰められないまま終わってしまう人は、この違いを必ず覚えておきましょう。

ちなみになぜスピード感がある自己開示ができるかというと、まずオンラインではお互い「恋愛関係になれる相手を探しているのだ!」という大前提があります。よって、対面での出会いのように2人で会う前にもう少し職場や学校で仲良くなってから‥という従来のステップをすっ飛ばす事ができます。

さらに、オンラインというのは写真やプロフィールが見えるとはいえ、相手とはまだ物理的に距離がある状態です。しかもほとんどの場合共通の知人もいないでしょうから、自分をさらけ出してうまくいかなくても自分を知っている誰かにバレることも考えにくいのです。よって自分をさらけ出すことに大胆になりやすく、自己開示をしやすい条件が整っているのです。どんどん自己開示をして、自己開示を促す質問をしましょう。

さらに良い事として、自己開示を行うというのは正直で誠実な行動ですから、二回目以降のデートにも繋がりやすいです。「初対面のデートでウソをついていた事がわかると様々な評価が下がるぞ!」という話をマッチングアプリで会っても1回目で終わるワケという記事で書きましたが、自己開示というのはその対極にある正直で誠実な行動と言えます。自己開示とは、会うまでもうまくいくし二回目以降にも発展しやすいというマッチングアプリ王道の攻略法なのです。

ですから、私たちはオンラインのメッセージでは、早い段階で自己開示して、相手にも促す質問をバンバンしていく事が重要です

もし対面での出会いのようにのんびりしていると、他のパートナー候補者がスピード感のある自己開示で勝負を決めてしまいます。ですから、こちらも早い段階で自己開示をしてしまって、恋愛は早期決着をしていく。これがマッチングアプリでの定石となります。

相手にも自己開示を促すための質問をする

とは言っても自己開示は一方通行ではいけません

以前人見知りと仲良くなる科学的方法徹底解説にて「自分の事をよくわかってくれていると感じる、よき理解者だと感じている」事が関係の満足度に影響しているという記事を書きました。つまりあなたが自分をさらけ出して自己開示をすると信頼はされるかもしれませんが、それだけでは相手がこちらとの関係についての満足度は高まりにくいのです。

ですから、こちらから自己開示をすることはもちろん、相手に適切な質問をする事によって自己開示を促す事が重要となります。相手の話を聞いて「この人は私の事をよく理解してくれている!」と感じてもらう事が重要なのですね。

たとえば、

昔こんな恋愛をして、辛いことがあったんだ。あなたは?
私は◯◯が好きだから、今度彼氏ができたら一緒に◯◯に行くのが夢なんだ。あなたはそういうのある?

など、自分の過去や好きなこと・やりたいことなどを話してそれをきっかけに相手の自己開示を促していくと良いでしょう。

会ってからも自己開示→質問の繰り返しで話が盛り上がる

ここからは私の経験になりますが、オンライン上で自己開示をしたうえで実際に会うところまで行けると、さらに自己開示のスピードが早まります

先ほど紹介した会うまでのメッセージでは常識的な、自分の価値観などに対する自己開示が中心でした。しかし十分に自己開示をしてから実際に会うと、オンラインの自己開示のおかげで大胆になったせいか、ここではちょっと言えないような自己開示内容にまで発展します。おかげでマッチングアプリで出会って食事に行くだけで、

やべえな、この話はやべえな(嬉)

と、人生の経験値がモリモリ加算されていくようなヤバいエピソードを山ほど聞く事ができるのです。

そんなヤバいエピソードは興味本位で深掘りしたくなるのが人間です。さらに突っ込んだ質問をすると相手も嬉々として話してくれるので意識をしなくても話はめちゃめちゃ盛り上がり、おまけにのちの恋愛関係にも発展しやすいのです。仮に恋愛まで発展しない事を選んだとしても、「普段は聞けない裏話」「現代社会の闇」みたいなものを聞けるので非常に楽しいです。

その点では、ストリートスマートを身に着けるために若いうちは遊べという記事で書いた話と同じです。勉強も良いですがさまざまな事を経験する事で問題解決能力やリスク回避能力も高まっていくのです。楽しくて勉強になる、これが恋愛ですね。

「出会うまで」には国語が必修科目

さらに自己開示の他にも、強い感情的な言葉が好感を持たれたとありますから、質問をして自己開示を促していく時にはこの点も必ず抑えておきましょう

メッセージで外見的魅力を盛れる

なぜかというと、メッセージのやり取りでは文章スタイルや強い感情ワードを通して私たちの性格は結構正確に読み取られています。これはオンラインでのやりとりでは非常に重要です。

とは言っても、これは「性格が良い方がいいじゃん」という内面的な魅力の話だけではありません。「性格によって外見的魅力は変化するぞ!」という話を以前付き合うなら性格か顔か?という記事で書きましたが、会うまでに性格の良さをアピールしておくことで、相手の外見的魅力の認知が変わります。

つまり会う前から性格がいいと思われていると「会ってみたら写真よりステキ」となるのです。オンラインでは文法・言葉のうまいヘタが魅力に影響しやすいのです。

これがもし職場や学校のように対面での出会いならば、話し方やボディランゲージなどによって雰囲気や人となりが判断されますから、文法や言葉の影響する割合は小さいでしょう。このあたりの話は雰囲気の身に着け方好印象を与える姿勢の科学評価される声の科学でも書いていますから、いつも私の記事を読んでくれている方にとっては「まあそうだろうね」と思ってもらえるのではないでしょうか。

しかしメッセージでは話し方もボディランゲージもわかりません。ですから文章スタイルや感情ワードから性格を判定されるのです。そして、先ほども述べたように性格が外見の判断に影響しますから、実際に会う前にメッセージを介して性格の良さをわかってもらう事は非常に重要です。

会ってみたら思った以上にかっこいい/かわいい」と感じてもらうためには以下のポイントを抑えておきましょう。

オンラインでは感情の表現力勝負

具体的には強い感情的な言葉として、「excited(わくわくする),wonderful(ステキ)」などが、弱い感情的な言葉として「happy(幸せ),fine(いいね)」などがこの論文では挙げられています。1)日本語だとニュアンスが少し伝わりにくいかもしれませんが、言葉の概念としてより細かい感情表現が好感を持たれている印象です。

たとえば、相手の提案してくれたデートプランに

「いいですね!楽しみです」

よりも、

「とてもステキです、今からわくわくしてきちゃいました!」
「会えるのが待ちきれないです」

と返す方が好印象だということですね。この辺は語彙力勝負になります。

語彙力に自信が無い人は、感情ことば選び辞典があるとメッセージのやりとりで役に立ちます。この辞典の秀逸な点は手帳サイズでコンパクトに感情ワードがまとまっている事ではありません。この辞典が本当に威力を発揮するのは「やわらか」「オノマトペ」という項目にあります。

たとえば、普通の辞書を参考にして感情を詳細に表現する事は一筋縄ではいきません。もし「楽しみ」を詳細に表現しようとして「一興」をそのまま引用してしまうと、意味は正しくても相手には「おや?この人は鎌倉武士かな?」と思われます。

しかし、この辞書の「やわらか・オノマトペ」を参照すると日常生活で使うには絶妙のワードセンスに落ち着くのです。たとえば、「楽しい」なら「うきうき・わくわく」、「賢い」なら「読みが深い」などと言い換えて記載されています。2)このやわらか・オノマトペがマッチングアプリのメッセージで使うには実にちょうど良いところを突いてくれているのです(そんな使い方されるとは思ってもいなかったでしょうが)。もし語彙に自信の無い方は参考にしてみてください。

語彙力があると褒め言葉の攻撃力も増す

この詳細な表現というのは相手を褒める時にも効果的です。

たとえば、「頭がいいね」だけだと「ハイハイお世辞だろ」と思われかねませんが、相手が素晴らしい洞察を見せた時に「読みが深いね」とより細かい表現で褒められるとリアリティが出て褒め言葉にも説得力が乗ります

この詳細な表現の対極にある褒め言葉が「すごーい」です。何にでも使える便利で広い意味の言葉です。だからこの褒め言葉には説得力がなく社交辞令やご機嫌取りに聞こえてしまうのです。

オンラインメッセージのやりとりでは、このような詳細で強い感情ワードをいかに使いこなせるかが重要です。

正しい文法は「オンライン上のジェスチャー」

さらに、文章スタイルも重要とありますから誤字脱字などがある事はマイナスに働きます。

誤字があった理由として、急いでメッセージを返したといったような事情はあるのかもしれません。しかし文法が間違っていたり、誤字脱字があると悲しいことに「この人はあまり頭が良くないのかしら?」といった判断をされてしまうのです。正しい文法はオンライン上でのジェスチャーだと思ってください。

猫背でモジモジしながら、暗い顔で目も合わせずに喋る人に説得力を感じるでしょうか?逆に、良い姿勢でリラックスしたオープンな態度であなたとの会話を楽しんでいる人の方が魅力的に映るのではないでしょうか。

オンラインでは相手の事が見えませんから、このジェスチャーの代わりになるのが文法です。一度スマホのメモ帳アプリなどで下書きをした上で、文章全体をチェックをしてからメッセージを送信しましょう。

まとめ

最後にまとめに入ります。以下の三点だけでも覚えておきましょう。

  • マッチングアプリは対面での出会いよりも早期決着。早い段階で自分が自己開示をして、質問で相手にも自己開示を促す。
  • 詳細で強い感情ワードを使ってメッセージをやり取りする。感情ことば選び辞典が使いやすい。
  • 誤字脱字、文法のミスには注意する。

特に、対面での恋愛では最後のステップになる自己開示がオンラインでは早い段階で来るという事は覚えておきましょう。また恋愛に悩んだ時は他の恋愛心理学の記事も参考にしながら頑張ってください!Good luck!

引用・参考文献

1)Rosen, Larry D., et al. “The impact of emotionality and self-disclosure on online dating versus traditional dating.” Computers in Human Behavior 24.5 (2008): 2124-2157.
2)感情ことば選び辞典. (2017). 日本: 学研.

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