【どう使う?】タイムロッキングコンテナの効果について考察してみた

スマートフォン 心理学

スマホとの距離感、おかしくなってきていませんか。

私はスマホが手放せなかった時があり、スマホがないとそわそわするというちょっと深刻な状況だった事があります。自分でもマズいなというのはわかっているのですが、勉強していてもテレビを見ていても余計なことを気にして調べ物をしたりするから生産性は下がるわ、目の前の事にも散漫だわで、挙げ句の果てに旅行に行ってもスマホを触って、今思えば人生を楽しみきれていない状態でした。

このような状態で困っている方におすすめなのがタイムロッキングコンテナです。

私は今スマホと適度な距離が取れており、やるべき事に集中し、人と会う時はその場面を楽しめるようになりました。デジタルとリアルとのバランスを取れるようになったのです。

このガジェットが今なぜ売れているのか、いつも通りエビデンスを含めてつつ考察・解説をしていきます。

タイムロッキングコンテナとはこういうやつの事です▼
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デジタルとの付き合い方をエビデンスから考える

タイムロッキングコンテナの経験談で、デジタルデトックスという言葉を良く聞きます。ですが、そもそもスマホって悪者なんでしょうか?まずはスマホが私たちにどう影響しているのか、影響しているならデジタルはゼロにした方が良いのか?という事について知った方が良いでしょう。

スマホについて考えるだけでも記憶力に影響する

今回参考にするのは2020年Tanilらの研究で、スマートフォンと記憶力についての関係を調べてくれたものになります。1)詳細は以下の通り。

  • 先行研究によると、注意散漫になるには3秒でOK、スマホに手を伸ばすだけでいい。また、スマホから離れた時に感じる不安感だけでも注意力を低下させるっぽい。つまりスマホへの愛着が高まるだけで認知能力に影響する
  • この研究ではスマホをテーブルに置いて記憶のテストをしてもらった人の方が、置いてなかった人よりもテストの成績が悪かった。
  • スマホを置いていようが置いてなかろうが、スマホについて考える事と記憶テストで思い出せなかった事には関係があった。
  • スマホの存在とスマホについて考える事について密接すぎると、人間の学習と記憶に悪影響を及ぼすかもしれない。

というわけで、スマートフォンが注意力や記憶・学習といったものに良くない影響を与える可能性があるようです。さらに悪いことに、スマホの魅力というのは持っている時はもちろんスマホについて考えてしまうだけでも集中できなくしたり、勉強にも影響してしまう事があるようです。うーん、わかってはいたけどやっぱりか、といった感じでしょうか。

つまりスマホが身近になりすぎるとスマホがあろうがなかろうがパフォーマンスが下がってしまうわけで、常にデバフを食らってるようなものです。やはり私たちはデジタルと上手な付き合い方を覚える必要があるようですね。

デジタルデトックスでデジタルはゼロにした方が良い?

では、デジタルはゼロにしてアナログ人間になった方が良いのでしょうか?今回参考にした2020年Syvertsenらのデジタルデトックスについて書かれた論文2)では、

  • デジタルデトックスは2010年頃から出てきた新しい概念。デジタルデトックスのアドバイスの例としては、携帯電話の代わりに腕時計を着けたり、目覚まし時計を買う事などがある。ウォーキングやヨガなどもあり(もちろんスマホなし)。
  • でもデジタルデトックス界隈は結構経験談レベルの話が多いから、適切なバランスを取る事が大事。あくまで健康でマインドフルになるために行う程度がいいでしょ!

といった事が述べられています。

流行りだからといって「デジタルは悪!悪はゼロに!デトックスだ!」という発想はやや暴走した自己啓発的であってよろしくなさそうです。デジタルに対する極端な意見には一度立ち止まって冷静になった方が良いかもしれません。

それと同時に、先ほど述べたようにスマホとべったりな生活では注意が逸れやすいというデータはあるわけで、マインドフルになる為にスマホと適度な距離感を保った方が良いというのは全くデタラメというわけではないでしょう。ですから、この論文でも「デジタルとの付き合いはバランスが大事だよ!」といった事が述べられているわけです。

たとえば、悩み事がある時においしいものを食べてもいまいち味がしないと思います。散漫で上の空であれば味も感じなくて当然です。楽しい事に思いっきり集中できる環境の方がより楽しめるというのは自明でしょう。余計な事を考えていれば、勉強や生産性の問題だけではなく、目の前の楽しい体験にも水を差すことになります

その証拠として、ある程度以上のレストランではちゃんと料理に集中できるような環境になっています。お客さんとの間に一定の距離が取られていたり、照明も工夫して料理に集中できるように工夫されているでしょう。その方がフルコースを鮮明に楽しめるからですね。

このように目の前の体験に集中できる事は人生を楽しむにあたって重要な事です。注意力や切り替えという意味ではマインドフルネスとも共通点がありますね。マインドフルネスや切り替えについては、5年間続けた瞑想の経験とエビデンスをブログにまとめてみたも参照してください。人生において注意のコントロールはやはり重要です。

スマホの機能を置き換えたり、時間を制限するのはアリかもしれない

さらに、この論文ではスマホ代わりに時計や目覚まし時計を使うといったアドバイスがよくされていると述べられています。どれもスマホで代替可能なものですが、あえて機能を絞る事で注意も絞り込むわけです。

スマホのあれもできる、これもできるというのは一見便利なようですが、注意が散りやすく散漫になるという意味では困りものです。スマホで時間を確認するついでに、気がついたらSNSやゲームを起動してしまった経験はあなたもあるのではないでしょうか。Youtubeで気がついたら見るつもりのなかったおすすめを1時間も次から次へと見てしまったり、目覚まし時計で起動するついでにスマホでログインボーナスをもらって時間を無駄に‥なんて事は誰しもあります。

スマホの機能の多さが裏目に出るという事について、【エビデンス有】ポモドーロテクニックを使った勉強法のデメリットと対策という記事では「スマホのタイマーでポモドーロテクニックを行うのは食い合わせが悪いよ!」という話をしました。

集中してシングルタスク化する事が目的のポモドーロテクニックと、マルチタスク化しやすいスマホを使ったタイマーというのはやはり相性が最悪に近いです。この解決策としても機能を絞ったガジェットを導入するというのは一つの解答になります。スマホを使わない事で集中しやすくするというわけですね。

一つあれば何でもできるスマートフォンというのはとても便利です。便利ですがその便利さが時にデメリットになるということは覚えておいた方が良いかもしれません。また、スマホを使わない時間を持つことはデジタルとの適度な距離感を保てるため、集中するため・散漫にならないためにも良さそうです。

タイムロッキングコンテナのメリット

さて、スマホから適度な距離を取る事のメリットはわかりましたが、その為にタイムロッキングコンテナを推奨する理由は3つあります。一つ目は物理的に距離を取れること、二つ目は時間のバランスを調整しやすいこと、三つ目はデジタルから切断するフックになることです。

結局物理的なブロックが強い

まず最初に、身もふたもありませんが物理的なブロックは強いです。スマホにはスクリーンタイムの設定がありますから、それでもスマホから距離を取れると思うかもしれません。しかし私はできませんでした。設定しても「この場限りで」と設定を解除できますし、スマホを触ろうと思ったらいくらでも触れるのです。結局「この場限り」を繰り返してしまい、余計な手間が増えるだけです。

ですが、タイムロッキングコンテナではスマホが物理的に封鎖されます。この物理的なブロックと単なるシステム的なブロックの差は大きいです。たとえば、ダイエットをしている時に夜おなかがすいたとしましょう。その時に戸棚におかしがあるのと、家におかしは無くてコンビニまで買いに行かなければならない状態、どちらがダイエットに成功しそうでしょうか?

もちろん後者ですよね。「着替えてコンビニ行くのも面倒だし、このまま寝るか」となる確率は高いでしょう。これが物理的なブロックの強さです。おまけに、おなかがすいた時にお菓子が近くにあると「いかんいかん、我慢しないと」と押し問答を始めたり、「ちょっと眺めるだけなら」とかわけのわからない事をやり始めて結局時間を無駄にすることになります。

同様に、物理的に遮断されるボックスを使う事によって物理的にスマホを使えなくするというパワープレイが可能になります。結局物理が最強なのです。こうしていま論文を元にした記事を読んで作戦を考えたり情報を吟味するようなタイプのあなたは、申し訳ないですが少しお利口さんすぎます。お利口すぎる人はもっと物理に頼るべきですね。物理的に無理なら諦められるんです。

物理的に無理なら、「スマホは2時間後まで使えないんだった」とすぐに諦める事ができます。これが意味する事は大きいです。なぜなら先ほどの研究で学んだ通り、スマホについて思い出すだけでもパフォーマンスに影響があるからです。ですから我慢するのではなく諦めさせる必要があります。触れなくするためだけではなく、諦めさせるためにはコンテナという存在が強力です

時間設定の容易でデジタルとリアルのバランス調整がしやすい

次に、タイムロックコンテナでは時間設定が容易な点もメリットになります。先ほども申しましたように、デジタルとの付き合い方で重要なのはバランスであり、ゼロにすれば良いというわけではありません。よって、「この時間は使わないようにしよう」とオンラインから切り離す時間を作るという点で時間と空間を区切り、引き離してくれるコンテナだと結果的にバランス調整がしやすいのです。

物理的にオフラインタイムに入る儀式にできる

最後に、ルーチンとしてこれらのボックスを使う事により、「これから自分はオフラインで作業に入るぞ!」「他者との交流を楽しむぞ!」というオフラインへの儀式化をすることができます。

なんとなくオフラインタイムが始まって、気がついたら終わっていた。そうなれば良いのですが、そう簡単にはいかないから皆さん「デジタルデトックス」なんて言葉を作ってまでオフライン行動を促しているのです。

しかしタイムロッキングコンテナを使えば始まりと終わりが明確ですし、スマホをコンテナに入れる事自体が「この時間はスマホと距離を取るぞ!」という絶好の「切り替えスイッチ」になるのです。スクリーンタイムだとオートメーション化できるかもしれませんが、その「儀式」がある方がオンラインとの切り替えはしやすいでしょう。

おすすめの使い方とあると便利な機能

使い方としては家での勉強やタスクを行うときや、20〜22時など時間を決めて他の余暇に集中するのに使うのがおすすめです。その時にロック時間は1~2時間くらいから様子を見て、オフラインの時間に慣れる事をおすすめします。

先ほども言いましたがバランスが重要ですので、べつに一日中ロックする必要はないと私は思います。むしろいきなり一日とかロックしてしまう不安感が出て全然集中できず逆効果になる可能性の方が高そうです。

また、このタイムロッキングコンテナはあまり大きいものよりも、スマホしか入らないタイプの方が場所を選ばず持ち運べるので便利です

たとえば、友人と食事をする時など思わずスマホを触ってしまう事があると思いますが、相手の話がつまらなくても会話中にスマホを触ったりするのは人間関係上非常によろしくありません。作業や勉強だけではなく、人と会う時にもコンテナ使用は有効です。

もし人と話しながらスマホを触る癖がある人はなるべく早く修正しましょう世の中、人の話をちゃんと聞いているだけで余計なトラブルは減ります。その際には持ち運べるサイズなら出先でも使えますから、コンテナの大きさはスマホが入る程度の方が取り回しが良いでしょう。

逆に、人と会う時にスマホをコンテナにしまってオフラインタイムを作り、「せっかく時間を取ってもらったんだから、プライベートではスマホには休んでもらって一緒の時間を楽しむことにしているんだ」と言えばどうでしょうか。随分気の利いた人だと思われます

タイムロックコンテナの機能は物理的に取り回しが良くて時間制限のロックさえできれば何でもいいのですが、できればロック中に充電ができるものであればよりデジタルとのメリハリを利かせやすいので便利です。これらの条件に当てはまるものならShlmnboタイムロッキングコンテナあたりがよろしいのではないでしょうか。

実際に強制オフラインタイムを作った私の経験談

私の経験談になりますが、スマホとの距離を取る事ができるようになる外出先で遊んでいる時でも今まで以上に楽しんだりできるようになります。これもスマホから注意を切り離すという事に慣れたことで、デジタルと良い距離感を保つことができるようになったからでしょう。

さらに、読書スピードが上がりました。私は読んだ本をノートにまとめながら整理していくのですが、記憶の定着や理解は強制オフライン時間ではやはり良いです。最初は空いた時間をさらに勉強時間にぶっ込むという事をしていましたが、自分でもやりすぎ感があり「ちょっとこのままだと仙人みたいになりそうでマズいな」と思いました。

結局浮いた時間を余暇や友人と遊びに行く時間などに充てるように意識しましたが、これが正解だったように思います。ストリートスマートを身につけるためにという話でも書きましたが、遊んで経験する事もフィールドワークであり立派な勉強です。

繰り返しになりますが、デジタルはバランスを取る事が重要で、ゼロにする必要はないのです。ただし、そのバランスがデジタル寄りになりすぎて注意力や記憶力が散漫になり、マインドフルネスになれなくなって人生が楽しめなかったり、生産性が低下しまうことが問題なのです。人と話す時は話す、遊ぶ時は遊ぶ、スマホを使う時はしっかり使い倒す方が生産性は高く、なにより楽しいです。

しかし、人と話しながらスマホを触ったり、遊んでいる時もSNSが気になったりすると人間関係上もよろしくありませんし、なによりリアルが楽しめません

そういった意味では、コンテナは「デジタルとリアルのバランスを良くする特訓アイテム」とも言えます。あなたもタイムロッキングコンテナを導入して、変化を楽しんでみてください。

引用・参考文献

1)Tanil, Clarissa Theodora, and Min Hooi Yong. “Mobile phones: The effect of its presence on learning and memory.” PloS one 15.8 (2020): e0219233.
2)Syvertsen, Trine, and Gunn Enli. “Digital detox: Media resistance and the promise of authenticity.” Convergence 26.5-6 (2020): 1269-1283.

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