この記事まとめ
・付き合うことを重く考えすぎるのは悪いことではありません。恋愛を真剣にとらえる人だけが持つ意外なメリットもあります。
恋愛について真剣に考える人が一度恋愛するとモテやすくなる理由についてエビデンスを元に解説しています。
「恋愛なんて気軽に楽しめばいいんだよ」
そんな風に言われても、恋愛に重荷やプレッシャーを感じませんか?
恋愛で付き合うことを重く考えすぎるということは、ネガティブな印象を持たれがちです。
しかし実は近年の研究で、実はこの真剣な姿勢が多くのメリットをもたらすことが明らかになっています。
この記事では、付き合うことを重く考えることの隠れたメリットと、心理学的な科学的根拠について詳しく解説していきます!
あなたが恋愛に前向きになれるよう恋愛観をアップデートしていきましょう!
恋愛を真剣にとらえる人にはメリットが大きい!
今回参考にするのは2010年Braithwaiteらの研究で、恋愛関係と心身の状態について調べてくれたものになります。
結婚している人の方が様々なメリットがあるという研究は結構あるのですが、恋愛のメリットはどうなの?ということを調べてくれたわけです。1)
詳細は以下の通りですが、いつものように後からわかりやすく解説していますので安心してください。
- まず、結婚している人が心身ともに良好で幸福度が高いメカニズムは3つ考えられる
パートナーの支えがあるので感情が安定し、暴飲暴食や危険なことを行わなくなり、そもそも心身ともに健康な人が結婚できるのではないかと言われている - 恋愛関係にある人も同様にメンタルの問題は起こりにくく、太りにくい。しかし、身体的な状態に関しては結婚のみのメリットだった
- この違いは、相手にどれだけコミットしているかの差かもしれない
というわけで、結婚も恋愛もメリットはあるのだけれど、結婚の方がガチな分メリットも大きいようです。
付き合う事を重く考えることの意外なメリット
研究によると、ライトな恋愛関係より結婚相手の方がメリットが得やすそうです。
その理由として、論文では「結婚の方が相手尽くしていてガチだからじゃない?」といったことが挙げられていましたね。
真剣に交際する人の方がメリットは大きい
恋愛関係は付き合う/別れるが今日も至る所でポンポン発生しています。
そのような軽いノリの恋愛にももちろんメリットはあるのですが、相手に対してどれだけ人生を委ねており真剣かという事がメリットの跳ね返りに関係していると考えられます。
つまり重く考え真剣に交際するタイプの人はうまくいかない時の悩みは大きいかもしれませんが、メリットも大きいということです。
恋愛すると他の人よりも大きく成長できてしまうわけですね。
重く考える人が一度恋愛するとなぜモテやすくなる?
具体的には、恋愛をしているとメンタルの問題が有意に少なく太りにくい傾向にあると研究にはありました。
恋愛している人は元気いっぱいでくよくよせず、スタイルも良いというわけです。
これは心身共に有害なことをしなくなるからでは?という事が要因として挙げられています。
たとえば暴飲暴食をしない、安全運転をするなど節制をするようになる事があるようです。
たしかに大切な人がいれば危ない目に遭わせたくありませんし、自分のことを待っている人がいればムチャしなくなりますからね。
このような生活をしていればスタイルは良いし、精神的に余裕のある人生を送ることができますから、恋愛をするたびに「あの人いい感じ、余裕もあるしかっこいい(かわいい)!」となっていきます。
しかも、最終的に恋愛が不本意な結果に終わってしまったとしてもこのメリットはゼロにはなりません。
もちろん破局すれば一時的に落ち込み余裕もなくなるでしょう。本気であればなおさらです。
この時ばかりはメンタルも落ち込むしデメリットと言えるかもしれません。
ですが、あなたが過ごした経験はウソではありませんし、つらい経験をした分だけ人の痛みがわかるようになります。
しかも恋愛で得たスタイルの良さや精神的に余裕のある振る舞いも残ります。
特に若い頃の恋愛は、多くの場合別れで終わります。これは覚悟しましょう。
しかし、恋愛を通してコミュニケーションなどの恋愛テクニックが上がることはもちろんですが、恋愛するたびに人間としての外見・内面的魅力そのものが上がってしまうためモテループが形成される事になります。
しかも重く考えがちで相手に真剣になる人ほどこのメリットが大きいとなれば、一度恋愛経験をするとあなたはものすごい勢いで成長していくことになります。
これはもう恋愛しないと損ですよね。
あなたのようなタイプは、ゲームで言えば成長率がめっちゃ高くて育てるとエースになるぶっこわれキャラです。しっかり育ててラストダンジョンまで連れて行ってください。
恋愛を重く考えすぎてしまう人が一歩目を踏み出す為の考え方
では、メリットがあってしかも毎日がウキウキ楽しい恋愛生活に踏み出す為には、どのように考えれば良いのでしょうか。
恋愛は人生の特訓期間と考える
恋愛に対して重く考えてしまうよりも適度に軽く考えて恋愛を楽しみつつ、「人生の特別強化期間」という側面もあるのだと考えてみてはどうでしょうか。
前述したように恋愛には肥満スコアが小さく、メンタルの問題が起こりにくく、健全な生活がしやすくなるというメリットがあるのです。しかも付き合っている間は楽しいのですからやらない理由がありません。
そもそも恋愛はうまくいかなかない・しんどいもの
うまくいかなかったらどうしよう‥なんてプレッシャーを感じる必要はありません。残念ですが、そもそも恋愛はうまくいかない事の方が多いのです。
これは恋愛だけではなく、結婚にしてもそうです。
生まれが違う他人が一緒に人生を歩もうと思った時、どうしてなんの問題も出ないと思えるでしょうか。
一緒に過ごす時間が長ければ長いほど考えの違いや不満は出ますし、その結果別れとなってしまう事はドライな言い方をすれば「人生でよくあること」にすぎません。
恋愛で相手とケンカをしたり別れたり、うまくいかない事はいくらでも起きるのです。
たとえば、相手がトイレを流し忘れるとか、冷蔵庫に入っている麦茶のポットを言い訳程度に残して洗わないなどの些細な事から、ウソをついて他の人とデートに行くとか共有のお金を勝手に使うとかブチギレ案件まで色んな事があります。それが恋愛です。
恋愛関係という親密な関係だからこそ起きるトラブルがあるのです。
その中で話し合って折り合いをつけたり、「コイツはどうもちょっと無理ですな」といった事を学んでいくことは苦くても人生の必須栄養素なのです。
さらに、恋愛という深い関係から学べることは学校や職場の人間関係では学べません。
たとえば上司が「ごめん、10日の午後はあなたと1on1する予定だったけど有給取っちゃったから中止でもいい?スケジュール空いちゃったからその日はタスク探すか自己学習でもしてて」と彼女とデートに出かけたらどう思いますか?
「どうぞどうぞ。なんだったら2度と帰ってこなくてもいいです」
と満面の笑みで送り出しますよね。
一方、自分の彼氏彼女というのは上司とは違ってとても大切な相手です。
そんな特別な相手に大切な予定をドタキャンされたら怒るのではないでしょうか。
大切で真剣に思っている相手だからこそうまくいかないという事もある、ということは覚えておきましょう。
しんどいことやうまくいかないことは恋愛の一部です。
完璧な愛のカタチは長い時間をかけて目指していくものであって、重く考えていきなり完璧を求めるのはやめておいた方が幸せになれるでしょう。人間そんなものです。
自分に自信がないことは親しみやすさや魅力にもなる
「それでも私なんか‥」
と思う方もいるかもしれませんが、不完全なのはお互い様です。
本当に完璧で自信満々ならパートナーとして好かれるのか、逆に考えてみましょう。
あなたの好きな相手は頭脳明晰で完璧な判断ができ、アイドル並みのビジュアルで、しかも優しくお金持ち。運動神経まで抜群で、当然みんなの人気者。いつも引っ張りだこです。
‥こんな人だと、付き合うのに引け目を感じませんか?逆に不安になりませんか?
このようなスペックを持っていない私と同じ人は安心してください。
私はアイドルでもなければ判断はポンコツですし、しかもお金もありません。
しかしこの欠点が「この人なら私ともうまくやっていけそう!」という安心感を与えているのも事実なのです。現に、話しかけやすいとはよく言われます。
時にこの不完全さや自信のなさが結果的に親しみやすさや魅力になる事もあるのです。
あー、アイドルじゃなくて良かった(白目)。
重く考えすぎるからといって恋愛に向いていないわけではない
まとめますと、あなたが恋愛について重く考えるからと言って恋愛に不向きということは全くありません。
ですが、あまりにも臆病になって恋愛をしないとそこから受け取れるメリットも、幸せになれる時間もなくなってしまうという事は覚えておいてください。
気取った言い方をすれば機会損失というやつです。
あなたのようなタイプは平均的な人よりも恋愛で得られるメリットが大きいのです。
恋愛をすこし気楽に考え楽しみつつ、時に痛い目を見ながら、心身ともにつよつよ人間になっていく方が長期的にはハッピーになれそうな気がします。
出会いが無い方はマッチングアプリの科学まとめ記事などを参考にしてもいいでしょう。
なにごとも最初の一歩目が一番大変なものです。
まず恋愛に一歩踏み出してみて、「うまくいかないなぁ」なんて苦笑いしながら、その過程も楽しんでみてはどうでしょうか?
引用・参考文献
1)Braithwaite, Scott R., Raquel Delevi, and Frank D. Fincham. “Romantic relationships and the physical and mental health of college students.” Personal relationships 17.1 (2010): 1-12.