早くストリートスマートを身に着けるために若いうちは遊べ!

踊る人たち 心理学

 20代で遊んだ方が仕事がデキる人になります。

 読書をしろ。遊んで色々な経験をしろ。よく聞く話ですが、なぜその二つが必要なのでしょうか?

「本読むとか面倒」
「お前が遊びに行く口実が欲しいだけじゃないか」

 そういう意見もありますが、どちらにもちゃんとした理由はありますので安心してください。プライベートで遊んでいるのに仕事がデキる人の理由がわかります

学校でストリートスマートは教えてくれない

 10代から働いている人は少し社会に慣れ始め、大学なり専門学校なりを卒業した人はようやく一人前になる。それが20代です。これから先の5年ほどは本当に大事な期間で、若手に苦い顔をされる中年になっていくか、それともやり手の魅力的な大人になれるかがかかっています。

 なぜなら、学校では「こういう抜け道があるから得をするよ」なんていうライフハックや抜け道は教えてくれないからです。

 「人間関係はしっぺ返し戦略だ!」なんてこと、学校の先生からは教えてもらえませんよね。「みんな仲良くニコニコで過ごしましょう(はーと)」みたいな事を教えてくれます。素晴らしいですね。どうですか?学校も社会もみんな仲良くニコニコで過ごせてそうですか?

 そう、現実をうまく回していくには理想論だけでは無理で、ストリートスマートというリアルな解決能力が要求されます。たとえば人脈を広げるためのコミュ力ですとか、謝れないのを直しミスをごめんなさいで済ませる方法とかです。これは学校では教えてくれませんので、自発的に知識を入れて実際に自分で習得していく必要があります

 つまり、社会をうまく泳ぐ能力は自分で学ばない限り一生そのままの可能性が高いということです。優等生が社会で通用しなかったりするのはこういったストリートスマートは学校では教えてくれないからです。これを早い段階で習得できるとできないのとでは、人生中盤に取り戻せないくらい大きな差になります。

え?もう40になるのにそんな事言ってるの?
「それは絵本の中の事だよね?白馬の王子さまはいないんだよ?

 みたいな人は社会にたくさんいます。いつまでも若く見られたい気持ちはわかりますが、年をとって老けた中学生みたいになってしまうと仕事もプライベートもお察しの通りです。

 では世の中を生き抜くスマートな大人になっていく為にはどうするのが良いか、という問題に答えを出していきましょう。

20代で一通りの遊びを経験しておくとリスク回避能力が高くなる

 私のサイトは論文メインで話をしていますから見てくれている人は真面目な人が圧倒的に多いです。

 ですが、世の中にはそうではない人もいます。「んなこと知ってるよ」と思うかもしれませんが、実際に会って話して、自分とは”ちょっと違う”人の言動を経験しないと本当の意味でこの現実を理解できません。

 世の中にはすぐばれるようなウソをついたり、「え?マジで?なんでそんな事しちゃったの?」というあなたの常識では考えられない賢くない行動をする人もいます。そういっためまいがするような体験にも人生の早い段階ででくわしておく事は非常に重要です。

 なぜなら、世の中には自分の常識が通用しない相手が一定数いるからです。これを学ぶには、真面目な人が働いている清流のような職場や活動範囲だけでは限界があります。

プライベートの人間関係には、ビジネスににないヤバさがある

 「いいや、オレの職場には困ったやつがいるんだ」という人もいるかもしれません。信じられないかもしれませんが、仕事上で困った人がいたとしてもビジネスは表面上の付き合いのため、それでもかなりセーブされている方だ、と考えた方がいいです。

 プライベートのヤバさというのはそのストッパーが解除されている分ビジネス以上にもっとすごく、「困ったやつだ」なんていう生やさしいレベルではありません

 この点、自分の生息範囲とは違うバックグラウンドの人と遊んでみると想像以上の学びがあります

すぐばれるようなウソをついてしまう人たち

 たとえば、20代でバイトをしている人と一緒に遊ぶと、「俺は剣道八段を持っている」「フランス語検定一級を持っている」「トレードで月に300万稼いでいる」と謎のアピールやマウンティングをしてくれたことがあります。確かに彼がその技能を持っている可能性はゼロではありません、ゼロではないけどありそうにない。彼がその資格や達成難易度すら理解していない事は明白です。

 普通はウソをつく前に立ち止まって考えます。「20代で剣道八段はどう考えてもありえない」「フランス語検定一級はちょっとかじったことがあるレベルではない」という事は知らなくてもGoogleで調べれば10秒でわかる話です。ですから私たちはそんなウソはつかないし、やるとしてももっとうまくやります。

 しかし、この手の人は短絡的に目標(自分を大きく見せる)に突っ走るので私達の普通ができない。誰しも虚勢を張ることはあるでしょう、ですがそれすら非常にずさんなのです。よく言えば素直、悪く言えば計画性がなく行き当りばったりです。

 ですから彼の行動も行き当たりばったりで、月に300万稼いでいるはずなのに光熱費やスマホの分割料金を払えなかったりと言動の辻褄が合わなくなってきます。いよいよ首が回らなくなった彼はなんとかお金を工面しようとして‥‥その先はご想像にお任せします。

 こういう人と話す経験を積むと、「なぜすぐばれるウソばかりつくんだろう」「なんで堪えが効かないんだろう」といった疑問から人間の根底にある本能や人間くささ、そして「これは本人の努力の問題だけでは無いのかもしれない」「もっと医療や福祉に繋げる事も必要ではないか」といった視点の広さ社会問題について考えるきっかけにもつながります。

 ここではマイルドな例しか出せないのが申し訳ないのですが、普段関わらないような人と話すことで得られるものは多いです。その経験によって、理想論で正論を吐くおぼっちゃんお嬢ちゃんではなく現実的な解決策に向けて進む大人の柔軟さや強さが身に付きます。これがストリートスマートの第一歩です。

理想論だけではなく、現実的な方法を選べるようになる

 以上のようにきれいごとだけではなく、「話し合いが通用しないタイプもいる」、逆に「自分より賢くて全く敵わない人がいる」という事を遊ぶ場所や交友関係を広げると知る事ができるのです。

 そして、自分が思う「普通こうでしょ?」の普通があくまで「自分の」普通にすぎず、自分の考えも歪んでいるものなんだなということもわかってきます。多様性を受け入れられない人は問題解決能力が低くなるという研究がありますが、それを学ぶには交友関係を広げる事が最短ルートです。

 この現実に理解が進んでくると、話し合いが通用しない人とは上手に距離を取ることを学んだり、逆に自分の歪んだ普通を修正したりすることで、難しい状況でも折り合いをつけるのが上手になってきます。社会で最も要求される能力はこの折り合いをつける能力といっても過言ではないでしょう。

 折り合いをつける能力とバランス感覚が研ぎ澄まされていくと、砂漠だろうが沼地だろうがどんな環境でも生き抜く生存能力がついていくのです。たくましいですね

 学生の頃から優等生と言われていた人こそ、考える力や知識の土台がある分、自分の知らない世界も知っておくメリットは大きいです。これができずに自分の慣れた世界にこもってしまうと「正しいけど、それって実際できないよね」とつっこまれる理想論を言うだけのタイプになってしまいます。

 理想は大事です。「人は助け合うべき!」、「ルールは守るべき!」、ごもっとも。そうやって学校で習いますね。私も正しいと思います。では一方的にワガママを押し付けてきたり、ルールを守ってくれない人が目の前にいたらどうしましょう。話を聞いてくれそうでしょうか。

 また、弱者を助けるというのは素晴らしいのですが、その弱者が鼻持ちならないような言動をしていても助けてくれますか?「もっと助けろ」、「これじゃない」、「用が済んだから早く帰れ」、と手を差し伸べたあなたにワガママを言ってきたとしても助けてくれますか?

 おぼっちゃん達はここでフリーズしたり、怒りに飲まれてしまいます。さらにおぼっちゃんお嬢ちゃんが年齢を重ねて考えが強固になっていくと、自分の考えを押し付け若者の足を引っ張る老人にパワーアップしていきます。

 私達もいつの日か時代の流れについていけなくなる日は来ます。しかし多様性を取り入れ変化に慣れておけばそれはずっと先延ばしにできるのです。

若い頃に一流サービスを受けておくと勉強になる

 また、若くてもたまには背伸びをして普段行けないようなホテルやレストランに行く事で、一流のサービスや立ち振る舞いを学ぶ事ができます。

 例えば、ホテルやレストラン予約の時に「私は貝類が苦手なのですが、これを他の海鮮に変えていただくことはできますか?」「同行者にこういうサプライズがしたいのですが」と聞いた時に「うーん、まあ大丈夫です」と答えてくれるのか、「もちろんでございます」と答えてくれるのか。

 断られるかもしれないと思ったお願いに「もちろんでございます」と言われるといい気分だなと思ったら、「どうせ引き受けなきゃいけない話なら、渋ってからOKするよりもスパっともちろんですと答えた方が気が利いていて印象が良い」と学ぶことができます。

 上司に仕事を振られてイヤだなと思っても断れない状況はあります。どうせやらなければならないコストがかかる事なら、「もちろんです」と印象良い振る舞いでポイントを取りに行く方がトク。コスパが良いということです

 当たり前のことですが、あなたは一流のホテルマンではありませんから、本来そんな振る舞いをする必要はありません。する必要はない、だから他の人はやらない。それならばチャンス、あなただけが経験を生かして印象の良い振る舞いをすれば上司や先輩、取引先にも可愛がってもらえるわけです。

遊びながら本を読んでおくと、社会の理解にブーストがかかる

遊びには予習が必要なのね

 ただし、ただ遊びに行くだけではこれらの気づきは得られません。遊びに行って困った言動をする人に出会っても「困った人だったな、犬に噛まれたと思って忘れよう」、レストランに行っても「ソースがおいしかった(小学生並みの感想)」で終わりです。

 せっかくなら「あまりにも愛想がいい人は何か企んでいる事があるから、似たような雰囲気を感じたら2〜3回会うまでは慎重な質問で見極めよう」と遊んだついでに勉強になれば二度お得だと思います。

読書で現実の「こまった事」を少しずつ理解していく

 繰り返しますがそれには事前準備が必要で、大人にとってはこれが読書になります。記事を書く立場でなんですが、本を読む事積極的に推奨したいです。文章量も桁違いですし。友達や上司におすすめを聞いてもいいですし、私のおすすめ本もまとめてありますので参考にしてみてください。

 知識を理解した上で経験すると、「なるほど、実際にこういう場面で使われているのか」「この人はこういう考えで行動しているのかも」などより知識が実践的になっていきます。こうして本当の意味で「頭のいい大人」になっていくのです。

経験のみでは人は学べない

 最後に、経験だけではダメな理由についてもう少し補足しましょう。

 以前占いが当てにならない理由と現実的な予測能力を高める方法についての記事を書きましたが、現在の科学研究のように事前に結果を予測して修正していく学習・検証方法を取る人は思った以上にいません。なぜなら人間の本能に反するからです。

 経験で学ぼうとしたら、なんとなくうまくいった、うまくいかなかった。いや、あいつのせいでうまくいかなかったんだ。そのレベルでしかありません。この学習方法に頼った人類が何をしたかというと、雨が降らない時に雨ごいの儀式をしていました。雨ごいと同じ思考方法ではやはりうまくいきません。

 つまり、人は経験だけだとうまく学べないのです。だからしんどい思いを繰り返して不幸体質になっていくし、負のループからも簡単には抜け出せなかったりします。もしものごとを経験するだけで上達していくなら、先輩方は一人残らず尊敬できるような人格者成功者のはずです。本当にそうでしょうか?

 ここで必要なのが読書や知識を入れる事になります。堂々巡りからの突破口は経験だけでは難しく、今までの人類に蓄積された知識を使うべきです。

 知識を入れてから遊びに行く。このサイクルをガンガン回していきましょう。

本にはきれいな事しか書いていない(書けない)から現実世界に行かないと学習は完了しないからね!

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