付き合って3ヶ月で結婚は決まる心理学的理由

結婚指輪を交換する二人 恋愛心理学

3か月で結婚を決めるのは早いのでしょうか?

私の意見は「今の恋愛ならば、早くない」です。

そもそも、私たちはどのように結婚相手を選んでいるのでしょうか?好み?タイプ?もちろんそうですね。

ですが、どうやらそれだけではないようです。いつものようにエビデンスから考察し、答えを探していきましょう。

男性は早い段階で結婚相手になるかを決めている

 2019年DM Bussらの研究で、男女別の恋愛戦略や好みについて調べてくれたものになります。詳細は以下の通り。

  • 男性は短期的には向こう見ずだったり軽薄な女性に惹かれやすい!でも、男性もそのような女性は長期的なパートナーとして魅力的だと感じていない!
  • 女性から見て、男性の誠実なお付き合いをする特性はとても人気がある。配偶者としてほぼ一番の望ましい資質として異性関係の誠実さがある(+3~-3のポイントで+2.85

どうやら男女ともに長期的な関係を考えた場合、誠実さを重要視しているようです。そして、男性は短期恋愛終わるか長期恋愛の相手になるかを区別しているようです。

結婚はやはり誠実さによって判断される

男性も軽薄そうな人とは結婚したがらない

男性から見た場合、どうやら短期的恋愛と長期的恋愛というのは明確に区別されているようです。つまり、婚活で結婚相手として意識するかどうかは割と早い段階で結論が出ているわけです。

この理由として仮説は色々あるのですが、男性が長期的パートナーとして選ぶ際には産まれた子供の父親が誰かわからないようだと困るというのが本能としてあり、そのせいで短期と長期ではパートナーに求めるものが違うのでは?とこの論文では考察されています。なるほどね。

逆に言えば、結婚など長期で安定した関係を求めるのであれば女性は短期的な関係に終わるようなモテ方はしてはいけないという事になります。

たとえば、肌が見えすぎな服装をしていたり、向こう見ずで奔放すぎるような態度は短期的にはモテるように見えたとしても結婚など長期的な恋愛に結びつく可能性が低いというわけです。女性が婚活をするのであればこれらのサインを出すことは避けた方が良いでしょう。

えー、でも私はいつも本気だって言われるよ。でもなぜか恋愛関係が長続きしなくて‥

という女性の方もいるかもしれません。おっしゃる通りで、多くの場合男性は本気で愛をささやいてくれているように見えます。

ですが、この論文でも残念な考察が述べられている事をお伝えしなければなりません。「男性は短期恋愛のアクセスのために、自分の感情が本気であることについて誇張する可能性が高い」と述べられています。1)

ですから、その愛のささやきは誇張や欺瞞である可能性もあるわけです。

その誇張や欺瞞的な誠実さへの対処方法は後ほどまとめて述べるとして、女性から見た場合、男性にどのような特性を求めているかを先に確認していきましょう。

女性はとにかく誠実な関係を求めている

女性はいつでもシンプルに誠実な男性が好きです。この一言に尽きます。

その理由としては、子供を産むまでの時間が影響していると考察されており、女性は子供を産むまで9~10か月身重になるため、長期的に誠実で自分にコミットしてくれる男性を好むのではないかと考察されています。これも納得感のある話ですね。

ですから、男性から女性への恋愛経験が豊富であるといった謎のモテアピールはむしろマイナスに働く可能性が高く、結婚相手として「ちょっと違うかな‥」と思われてしまう可能性が高いという事です。

オレは多くの人からニーズがある男なんだ!」とアピールしたくなる気持ちはわからんでもないのですが、男性は婚活でこのようなアピールをすると長期的関係として減点される可能性が高いのでやめたほうがいいでしょう。

付き合ってから3か月で結婚するのが早くない理由

これらの話を考えれば、長期的なパートナーを探す婚活では誠実かどうか(と自分のタイプか)が重要そうです。ならば、3か月で結婚するというのが早すぎるとも言えません

マッチングアプリは特に恋愛関係への進行のが早い

特に最近ではマッチングアプリもあります。その場合はなおさら、今までの恋愛から結婚までとは流れが違うという事も覚えておいた方がいいでしょう。

以前マッチングアプリは早期決着!距離を縮める質問のポイントとはという記事で「オンラインの出会いでは自己開示が早いから恋愛関係の進行が早いよ!」といった内容を述べました。

もしマッチングアプリでの出会いであれば、お互いを深く知るまでの期間が今までよりも短く・早くなっている可能性が高いです。

つまり、令和の恋愛では今までより恋愛期間が短くても深く・濃い関係性ができあがりやすいと言い換える事もできます。

おまけに今はスマホでいつでも連絡したりコミュニケーションが取れるのですから、スピード婚が多いのも頷けます。離れていても連絡を取るのに、心理的にも経済的にもコストがかかりませんからね。だとすると、これからスピード婚の定義を変えた方が良いかもしれません。

付き合ってから結婚までの期間は本質ではない

よって、相手の事をよく理解誠実かどうかまで理解する事さえできれば、付き合ってからの期間は現代ではあまり関係ないのかもしれません。

むしろ「相手の事を完璧に知ってから‥」と完全に相手の事を理解してから結婚しようと考えた場合、一生結婚する事ができない完璧主義のワナにはまります。

なぜなら、相手は自分とは違う一人の人間だからです。正直に言いたくない事もあるでしょうし、好きな相手ならなおさらカッコつけたくなるものです。

ですが結婚相手だろうが、一人の人間である以上全てが完璧であるはずがなく、全てがあなたの理想通りの人でもないはずです。不完全でありカッコ悪い過去だって必ずあるはずですし、あなたとどうしても意見が合わなくてケンカする事もあるでしょう。

え?私たちはラブラブだから結婚してもケンカしない?しますよ、絶対。二人の人間がいれば意見が合わない事なんていくらでもありますし、そもそもラブラブとケンカは両立します。なんだったら、結婚式の準備あたりで早速ケンカします

好きなところ・自分とは違うところを理解しないまま結婚するのはまずいかもしれませんが、ありのままの相手を理解し、自分を理解してもらえるかという事実に注目して結婚を決断した方が本質を捉えられているでしょう。

結婚を決める前に、相手が誠実だと自信を持って言えますか?

その人間の不完全さを含めて、「この人だったら一緒にいたい」と思える相手である事が大切で、その一つの基準となるのが男女ともに関係の誠実さと言えそうです。その理由としての心理学的な仮説は男女で違うのですが、誠実な人がいいという結論は一緒になるのが面白いところですね。

過去にマッチングアプリで会っても1回目で終わるワケで「オンラインでウソをついている事が最初のデートでバレると、好感度や将来のパートナーとしての評価が下がる」という記事を書きました。

この結果も誠実かどうかを判断しているのだとすれば納得いく話です。やはり男女ともに長期的な関係になれるかどうかは誠実さで判断していると言えそうです。

結局、多くの人は自分が素敵だと思った人が誠実だとわかった段階で結婚を意識するのであって、時間の長短ではないのでは?と私は思います。

仕事もそうですよね。経験年数が数十年あってもいつまでも周りが見えない人もいれば、数か月で流れを掴むしごできな人もいるわけです。

大事なのはその過ごした事による内容や理解であって、ただ時間の経過を待てばいいというものではないでしょう。

「3年経ったし、そろそろ」なんて、冷蔵庫のヨーグルトの賞味期限が切れそうだから仕方なく食べようみたいなノリで決める方が失礼な気もしますしね。

では、最後に出会ってすぐの相手がお互いの関係に誠実かどうかはどうやって判断すればよいのでしょうか?

人間のウソや恋愛の直感力に対する知識をつけておく

常連の方は既にピンときていると思いますが、過去記事にてウソに関する記事や恋愛に関する記事を書いていますので使えそうなものがあれば参考にしてみてください。

まず、恋愛で直感が当てにならない事もあります。その状況を理解しておくことで、出会って間もない頃の勘違いを防ぐ事ができるかもしれません。過去記事→【心理学】恋愛で直感は当てになる?勘違いしてしまうのはなぜ?

次に、そもそも人のウソを見抜くにはどうすればよいかというのも場合によっては役立つかもしれません。たとえばマッチングアプリで謎ビジネスに勧誘されるのを避けるためとかね。→①嘘を見抜く能力を身につけるには「間」に注目せよ! ②なぜシークレットサービスだけが嘘を見抜けた?嘘をみやぶる能力とは

そして、注意点としていくらこれらの知識をつけても未来や人の心に確実・絶対はありません

自分の勘を鋭くするために使うくらいならいいですが、「これに当てはまるからウソをついている!ダメ!」みたいな判断はやめてください。それは知識による決断ではなく決めつけです。

先ほども述べたように、相手はあなたとは違う一人の人間ですからわからない事は必ずあります。だからこそ、人生最大の決断については大いに悩むべきです。

最後はあなたが自分と相手の事を納得がいくまで考え抜いて、プロポーズするなりその返答をしなければなりません。あくまで知識は参考程度に、最後はあなたがベストだ!と思える決断をしてあげてください。Good luck!

引用・参考文献

1)Buss, David M., and David P. Schmitt. “Mate preferences and their behavioral manifestations.” Annual review of psychology 70.1 (2019): 77-110.

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